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【新時代F1にまつわる10の疑問/前編】追い越しは増える? 新燃料、18インチタイヤで何が変わる?
2022年2月6日
2022年F1には新技術レギュレーションが導入され、新世代F1マシンが登場する。どのような変更があり、どのような影響が予想されるのか。formula1.comでの解説でもお馴染みのF1ジャーナリスト、サム・コリンズが、2022年F1にまつわる10の疑問に答える(全2回)。
前編では、「2022年にはマシンのどこが変わる?」「オーバーテイクしやすくなる?」「2021年よりどれぐらい遅くなる?」「18インチタイヤになって何が変わる?」「新燃料の影響は?」の5つの問いに対して、コリンズ氏が答えてくれた。
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Q1)2022年にはマシンのどこが変わる?
A1)2022年F1シーズンにおける最大の変更は、完全に新しい空力レギュレーションが導入されることだ。その結果、2021年のデザインとはまるで異なるマシンが登場する。
今年のレギュレーションには、F1史上最大規模の変更が盛り込まれている。変更の目的は、マシン同士のバトルを増やし、チーム同士のパフォーマンス差を縮めることによって、よりエキサイティングなレースを実現することだ。
ニューマシンは、シンプルなボディワークと18インチに大径化されたホイールリムのタイヤにより、ルックスが一変する。一目で分かるのはそういった部分だが、全体のコンセプトの核となる部分が変更されたことが重要だ。2022年にはグラウンドエフェクト・カーが復活する。マシンがダウンフォースを生む方法が完全に変わるわけだ。
変更されるのはボディワークだけではなく、重要なメカニカル上の変更もいくつかある。サスペンションシステムはより単純化され、より厳しいクラッシュテスト要件により、安全システムの改善が図られた。標準パーツが増やされ、デザインの詳細を全チームが共有する部分ができる。
Q2)オーバーテイクしやすくなる?
A2)オーバーテイク自体がたやすくなることはないだろう。フロントホイールが大きくなる分、ドライバーの視界が悪くなり、マシン同士の接触が多くなるかもしれない。フロントタイヤの上に設置されるウェイクコントロールデバイスは、ドライバーの視界に直接入ってしまう。
しかしながら、新ルールをうまく機能させるために、ウェイクをコントロールすることは不可欠だ。2022年には、接触なくオーバーテイクを成功させることは今までより少し難しくなってしまうかもしれない。だが、前のマシンに近づくことは今までよりはるかにたやすくなるはずだ。それにより、オーバーテイクのチャンスは増えることになるだろう。
リサーチによると、前世代のF1マシンは、前のマシンの3車身後ろまで近づくと、ダウンフォースの35パーセントが失われ、さらに1車身後ろまで近寄ると、ダウンフォースの損失分は47パーセントに上るという結果が出ている。これは先行車のリヤからの乱気流(ダーティエア)によるものだ。乱気流が後続車のフロントウイングに悪い影響を及ぼし、結果的にマシン全体の挙動を乱すことになる。
グラウンドエフェクトのソリューションを採用し、ボディワークがシンプルになった2022年型マシンは、こういった現象からの影響を受けにくく、従って、今までより前のマシンに接近しやすくなり、激しいバトルが展開される可能性が増えるはずだ。
■2022年型F1マシンは予想以上に速い?
Q3)2021年型よりどれぐらい遅くなる?
A3)2022年型マシンが2021年型と比較してどれぐらい遅くなるのかを予想するのは、非常に難しい。最初は、2021年の最速ペースより3秒も遅くなるのではないかという予想もなされていた。しかし今では、複数のチームが、そこまで遅くはならないかもしれないとの考えを持っている。
実際、2021年終盤にはピレリのF1ボス、マリオ・イゾラは、シーズン序盤には0.7〜0.5秒遅くなる程度で、シーズン終わりには2021年型マシンよりも速くなる可能性があると予想しているのだ。
ひとつ確実と思われるのは、全体的なパフォーマンス差が小さくなり、ほとんどのチームが2021年よりも僅差で並ぶことになるだろうことだ。イゾラは、大部分のレースは1回ストップになるかもしれないが、コース上でのアクションが増えることを期待していると述べている。
Q4)18インチタイヤになって何が変わる?
A4)2022年の変更のなかで最も多く語られるのは、ホイールとタイヤの大径化だ。これがもたらす空力上の影響は非常に大きく、マシン周囲の空気の流れを乱すことになる。ウェイクの影響を軽減するため、3Dプリントで作られたホイールカバーが装着される。これはレッドブル・レーシングが供給するもので、このカバーがあるために、新しいBBSホイールリムをファンが目にすることはできない。
単一サプライヤーによる単一デザインのホイールを使用することで、チームは、今までのようにタイヤ温度の管理にブレーキとホイールリムを利用することができなくなる。
ピレリは、狙いどおり、新しいタイヤはスライドが多くてもオーバーヒートしないことを期待している。
Q5)新燃料の影響は?
A5)2022年の変更のなかであまり語られない要素のひとつは、燃料だ。今シーズンは、全車がそれぞれのサプライヤーから提供されるE10燃料を使用する。つまり、今年は10パーセントがバイオエタノールの燃料に変更される。E10はヨーロッパでは大部分のガソリンスタンドで売られており、その点ではさほど目立った変更ではないものの、これがV6エンジンのパフォーマンスに与える影響は非常に大きい。
フェラーリは、新燃料への切り替えによるパワーロスは約20bhpであると述べている。彼らは燃焼室を再設計しなければならなかったが、すでに燃料による損失分を取り戻すことができたということだ。ただ、この変更により信頼性の問題が発生することもあり得るだろう。
(後編に続く)
(Sam Collins)
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1位 | マックス・フェルスタッペン | 237 |
2位 | ランド・ノリス | 156 |
3位 | シャルル・ルクレール | 150 |
4位 | カルロス・サインツ | 135 |
5位 | セルジオ・ペレス | 118 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 112 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 111 |
8位 | ルイス・ハミルトン | 85 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 41 |
10位 | 角田裕毅 | 19 |
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 355 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 291 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 268 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 196 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 58 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 30 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 19 |
8位 | BWTアルピーヌF1チーム | 9 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 2 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |