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F1中国GP決勝:ハミルトンが今季初優勝!入賞圏内のアロンソは無念のストップ
2017年4月9日
4月9日、F1中国GPの決勝が行なわれた。前夜から断続的に降り続いていた雨はほとんど上がったものの、路面は乾ききっておらずダンプコンディション。現地時間午後2時になっても気温は12度、路面温度も15度しかないという、開幕前テスト以上の寒さの下で決勝のスタートを迎えた。
予選Q1のアントニオ・ジョビナッツィのクラッシュで出された黄旗を無視したロマン・グロージャンとジョリオン・パーマーには5グリッド降格、そしてギヤボックス交換を強いられたジョビナッツィにも5グリッド降格のペナルティが科され、後続ではストフェル・バンドーンが15番グリッドに繰り上がっている。
グリッドに向かうレコノサンスラップではメルセデスAMG勢やダニエル・リカルド、セルジオ・ペレスがスーパーソフトタイヤを試したものの、スタートでスーパーソフトを履いたのはカルロス・サインツJr.のみで他車は全てインターミディエイト。しかし路面は急速に乾きつつありフォーメーションラップ終わりでジョリオン・パーマーがピットインしてスーパーソフトに、ニコ・ヒュルケンベルグも1周目にピットインしてソフトタイヤに交換する。
スタートは上位勢が順位を守ったが、キミ・ライコネンがリカルドに抜かれて5位にポジションを落とす。ターン10ではランス・ストロールがイン側にいたペレスと接触してグラベルに弾き出されリタイア。ペレスも右フロントのパンクを喫する。これでバーチャルセーフティーカー(VSC)となったため上位勢以外の各車がピットインしてドライタイヤに交換する。
VSCが解除されるとメインストレートの立ち上がりの他よりも多く濡れている箇所でジョビナッツィがコントロールを失ってウォールにクラッシュ。これでセーフティカー導入となり、インターミディエイトのままステイアウトしていた上位勢もここでピットインとドライへの交換を済ませる。
レッドブル勢、サインツJr.、ペレス、マグヌッセン、パーマーはスーパーソフト、それ以外はソフトタイヤとタイヤ選択は分かれた。順位は首位ハミルトン、2位リカルド、3位ライコネン、4位フェルスタッペン、5位ボッタス、6位ベッテル、7位に好スタートで1周目に8位までポジションアップしていたアロンソの順位となった。
セーフティカー先導中の7周目にボッタスがターン10出口でスピンし11位まで後退。その直後の8周目にレースが再開され、「トルクが全然ない!」と不満を訴えるライコネンをフェルスタッペンが悠々とパスして3位に浮上、ベッテルもライコネンの背後に迫る。
その後方では、多くのマシンがタイヤの温まりに苦しむ中、最初からスーパーソフトを履いていたサインツJr.がファステスト連発の走りでアロンソを抜いて6位に上がる。
上位5台が3秒にひしめく中、フェルスタッペンは11周目のターン6でリカルドのインを刺して2位に上がる。リカルドのペースが上がらずフェラーリ勢がこれに抑え込まれる間に、トップ2台は後続との差をジワジワと広げていく。
三つ巴の3位争いの中では最後尾のベッテルが最も純粋な速さがありそうに見え、時折仕掛けようという素振りを見せるものの、レコードライン外はまだダンプ状態で決め手に欠ける状況が続く。
20周目、ついにベッテルがターン6でライコネンのインに飛び込みパスして4位に浮上。22周目には同じターン6でベッテルがリカルドに仕掛け、インを守るリカルドに対してベッテルはタイヤをロックさせながらアウトから前に出て、ターン6の立ち上がりで両者はサイドバイサイドでタイヤ同士を接触させながら、ターン7でイン側を取ったベッテルが前に出た。
28周目には2位フェルスタッペンに追い付き、バックストレートエンドで左フロントタイヤを激しくロックさせたフェルスタッペンを抜いて2位に上がった。
フェルスタッペンはたまらず翌周ピットインしてタイヤ交換。これを皮切りに他車も2回目のピットストップを開始し、33周目にリカルド、34周目にベッテル、36周目にハミルトンがピットイン。
ライコネンだけがステイアウトして上位の順位はハミルトン、ライコネン、ベッテル、フェルスタッペン、リカルドの順で、その後方にサインツJr.、ボッタスと続くが、ライコネンも「残り20周もあるのにフロントのグリップがないのにどうするつもりだ?」と訴え、結局39周目にピットインしてサインツJr.の後方6位に下がる。
この段階で首位ハミルトンと2位ベッテルの差は8秒。ベッテルが40周目にファステストラップを記録してハミルトンにプレッシャーを掛けると、ハミルトンも反応してペースを上げ、両者の差は8秒台のまま変わらない。後方では3位フェルスタッペンの背後に4位リカルドが0.5秒差まで迫る。
後方からのプレッシャーを受けるフェルスタッペンはしきりに周回遅れの処理とブルーフラッグについて無線で訴える。最後の5周はかなり緊迫したテールトゥノーズの争いが演じられ、最終ラップにはターン6、ターン14で両者が交錯する場面もあったものの、フェルスタッペンが最後まで3位を守り切った。
トップ2の位置関係もほとんど変わらないまま、ハミルトンが今季初優勝を飾った。ベッテルは6.250秒差の2位。ボッタスはライコネンの0.732秒差まで迫ったものの抜ききれず5位奪還はならなかった。
7位にはレースを通して3強チームの後方で走っていたサインツJr.、そして最後にフォース・インディア勢を交わしたケビン・マグヌッセンが8位、フォース・インディア勢は9位・10位で開幕戦に続いてダブル入賞を果たした。
なお、バンドーンは18周目に燃料系のトラブルを抱えてピットに戻りリタイア。アロンソも33周目にタイヤ交換直後のサインツJr.と激しい攻防を繰り広げたが、その直後にドライブシャフトが壊れてコース上にストップしリタイアを余儀なくされた。
(Mineoki Yoneya)
関連ニュース
1位 | マックス・フェルスタッペン | 219 |
2位 | ランド・ノリス | 150 |
3位 | シャルル・ルクレール | 148 |
4位 | カルロス・サインツ | 116 |
5位 | セルジオ・ペレス | 111 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 87 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 81 |
8位 | ルイス・ハミルトン | 70 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 41 |
10位 | 角田裕毅 | 19 |
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 330 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 270 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 237 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 151 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 58 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 28 |
7位 | BWTアルピーヌF1チーム | 8 |
8位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 7 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 2 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |