Honda Racing F1 Teamは今週、2007年F1世界選手権最終戦ブラジルGPを戦うべく、南米へと向かう。舞台はサンパウロ近郊のインテルラゴス・サーキットだ。
最終戦へとタイトル争いがもつれ込んだ今シーズンだが、今週末のレースはルーベンス・バリチェロにとって母国GPでもある。前戦中国GPでは、ジェンソン・バトンが5位入賞を遂げ、貴重な4ポイントを獲得した。チームとしてはこの勢いに乗って、シーズンを締めくくりたいところだ。
■中本修平
シニア・テクニカル・ディレクター
「中国GPでは、両ドライバーは変わりやすい天候に加えて、序盤からアンダーステアに悩まされました。しかし、このような状況下で戦略がうまくいき、バトンがすばらしいドライブを披露して、貴重なポイントを獲得することができました。最終戦ブラジルGPの舞台となるインテルラゴスは、路面の凹凸がひどく、高速と低速の両区間でいかにバランスのいいセッティングができるかが、勝負のカギを握っています。チームのみんなが最後まで攻めの姿勢を貫いてくれたことを、大変誇りに思っています。残りあと1戦、いい形でシーズンを終えられるよう精一杯がんばりたいです」
■ジェンソン・バトン
「シーズン17戦中、こことトルコだけが反時計回りのサーキットだ。それもあってドライバーには、肉体的にとてもきついコースだ。とくに首への負担の大きさは、ほかのサーキットと比べものにならない。それからここは、路面の凹凸のひどさもハンパじゃない。だからいいタイムを出そうと思ったら、とにかくマシンにすべての信頼を置く。そしてバンプがどこにあるのか、知り尽くすこと。どうしても通過しなきゃならないときは、その衝撃をできるだけやわらげることが重要だ。ここは1コーナーでの追い抜きが可能で、去年のレースでは、僕もやった。それからBico de Pato(ビコ・デ・パト)でもできる。レースはウエット路面で行われることも珍しくない。その場合、一番走りがいのあるのは、長い左高速3コーナーだろう。去年の僕はここで、すばらしいレースができた。今年もぜひ同じような走りをして、有終の美を飾りたい」
■ルーベンス・バリチェロ
「僕はインテルラゴスのすぐ近くで生まれたこともあって、ブラジルGPには特別な思いを抱いている。そんな特別な場所だからというだけじゃなく、ここでレースをするのは大好きだ。すばらしいコーナーが備わっていて、抜くチャンスも何カ所かある。とくに気に入っているコーナーは、Curva do Laranjinha(クルヴァ・ド・ラランジーニャ)だ。ここはこのサーキットでも、最も攻めがいのあるコーナーだ。それから子どものころ、よく自転車でこのコーナーまで出かけて、レースを観た思い出の場所でもある。今年は苦しい1年だったが、母国GPで最高の結果を残し、シーズンを締めくくりたい」