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GP直送:ボッタスとライコネン、接触の背景

2015年10月18日

「いったい、あいつは何をやってるんだ!!」

 ロシアGPのファイナルラップ、表彰台を賭けたバトルでキミ・ライコネンと接触、リタイアとなったバルテリ・ボッタスは珍しく無線で怒りを爆発させた。レース審議委員会は5位でフィニッシュしたライコネンに30秒のタイム加算ペナルティを科したが、ボッタスにとって逃した表彰台は帰ってこない。

「最高のリザルトを得ようとチームも一生懸命やってくれて、ようやく3番手に上がったというのに、ターン4で後ろからヒットされて終わりさ。いまは気持ちを整理するのも難しい」と、レース後に怒りをあらわにしたボッタス。

 しかし、その気持ちはライコネンにとっても同じである。

「表彰台が見えていて狙わない手はない。インサイドが空いていたから、入っただけ。そうしたら彼がドアを閉めてきた。だから僕は、さらにイン側にラインを変えたけど、彼は僕が見えていなかったんだろう。そのまま被せてきて、接触したというわけさ」

 確かにライコネンのオンボード映像を見ると、ライコネンはボッタスのインに入ったあと、ボッタスが寄ってきたので、あわててステアリングをさらに右へ切っていることが確認できる。一方、ボッタスの主張は異なる。

「あれがレーシングアクシデントであるはずがない。だって(コーナーの)エイペックスで前にいたのは僕だからね。それなのに誰かにぶつけられた。しかも最終ラップで3番手を走りながらだよ。本当にがっかりだ」

 これに対して、ライコネンも異なる主張を貫く。

「あのオーバーテイクが馬鹿げた行為だとは思っていない。あのコーナーを制していたのは僕だ。でも彼は、僕があそこで仕掛けてくると思っていなかったんだろう。そして残念なことに接触事故が起きた。事故は僕だって望んでいないし、彼だって同じだろう。でも2台がひとつのコーナーへ進入していけば、こういう結果になる。それがレースというものだよ」

 シンガポールGPで起きたフェリペ・マッサとニコ・ヒュルケンベルグの事故は、アウト側にいたヒュルケンベルグに次戦3番手降格のペナルティとなったが、今回はイン側のライコネンにペナルティが与えられた。サイド・バイ・サイドで2台がコーナーに進入していった場合、重要になってくるのがタイヤの位置関係だ。後ろのマシンの前輪が、前を行くマシンの後輪よりも前に出ていなければ、進路は前方を走るマシンに優先権がある。今回の裁定も、その点を考慮したと考えられる。

 もうひとつ今回の事故で気になるのが、ふたりがフィンランド人どうしだということだ。彼らがF1でレースをするようになって3シーズン目だが、このような接触事故は今回が初めて。しかしライコネンはそれに関しては、なんとも思っていない様子である。

「僕にとって相手の国籍は関係ない。フィンランド人だろうと他の国出身のドライバーだろうとね。だってコース上のリザルトには何の関係もないから」

 パドックやドライバーズバレードでライコネンとボッタスが話をするシーンをたびたび見かけるが、そのような交流とレースとは別だとライコネンは言い、こう続けた。

「大切なのは、ドライバーはチームのために戦っているということだ。レース序盤にセバスチャン(ベッテル)にポジションを譲ったのも、その前のコーナーで明らかに彼のほうが速かったから。チームの指示じゃない。自分の判断だ。彼にはドライバーズランキング2位の座がかかっているから、必要だと感じれば、今後も彼をサポートするのは当たり前のことさ」

 ロシアGPを終えて、ベッテルはドライバーズランキング2位へ浮上。3位に転落したニコ・ロズベルグとは7点差となっている。現在ライコネンは4位、ボッタス5位で、両者の差は12点と混戦模様だ。ロシアGPの接触事故は、そういう状況下で発生した。

 なお、ボッタスは10月16日に「もう気持ちを切り替えている」と自身のツイッターでコメントしている。



(尾張正博)




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