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F速予想:ウイリアムズ、勝つための戦略は?

2014年6月22日

Sutton

 実に刺激的な予選でした。まさか、ウイリアムズがポールポジション、しかもフロントロウを独占してしまうとは、想像できませんでした。

 フェリペ・マッサのポールポジションは、2008年のブラジルGP以来。そう、彼が最終戦、最終周、最終セクターでチャンピオンを逃してしまった、あのレース以来のポールなのです。また、ウイリアムズのポールポジションは2012年のスペインGP(パストール・マルドナドがポール・トゥ・ウインを成し遂げたレース)以来、フロントロウ独占は2003年ドイツGP(ファン-パブロ・モントーヤとラルフ・シューマッハー)以来のことです。

 ウイリアムズが決勝で、メルセデスAMGから逃げ切ることができるのか?これが今回最大の注目ポイントでしょう。

 予選でのセクタータイムを見ると、セクター1〜3のすべてでメルセデスAMGが最速タイムを記録しています。つまり、今回も最速マシンはメルセデスAMGであることは間違いありません。ウイリアムズは、そのメルセデスAMGよりも0.4%遅いと言う計算。つまり、ラップタイムを70秒だとすると、1周あたり0.28秒メルセデスAMGの方が速いということになります。

 しかも、ウイリアムズが最速タイムを記録したタイミングは、路面コンディションが最も良かったはずのQ3最終盤だったのに対し、メルセデスAMG勢がタイムを計測したのはQ3序盤。両者の実際の性能差はもっと大きいかもしれません。実際、フリー走行2回目でのロングランのペースは、メルセデスAMGの方が1周あたり1秒程度速いものでした。ゆえに、レースがスタートすると、先行するウイリアムズの2台を3番手スタートのニコ・ロズベルグが追いかけ、次第に後方スタートのルイス・ハミルトンも迫ってくるという展開になるでしょう。


 ただ、コース上でメルセデスAMGがウイリアムズをオーバーテイクできるかというと、それはそう簡単にはいかないでしょう。各所で計測されている最高速度を見てみると、セクター1〜3のすべての計測地点および3コーナー手前のスピードトラップのすべてでウイリアムズが最速。しかも、セクター3計測地点こそ2位はハミルトンでしたが、その他のすべてでウイリアムズがワンツーなのです。DRSを使ったとしても、最高速が伸びるクルマを抜くのは非常に難しいもの。メルセデスAMGとしては、もっとも厄介な相手を前に出してしまった、ということが言えそうです。

 メルセデスAMGがウイリアムズ前に出るためには、いかにピット戦略を上手くこなすか、という点になるはず。ウイリアムズよりも先にタイヤを交換し、前がクリアな状態で新品タイヤを使って飛ばし、ライバルがタイヤ交換を終えた時点で前に出る……いわゆる“アンダーカット”と言われる戦略を採ってくることでしょう。今回予想されているタイヤ交換の回数は2回。この2回のストップが勝負の分かれ目となります。逆にウイリアムズとしては、メルセデスAMGよりも先、もしくは同じタイミングでタイヤ交換をして常に敵の前を抑え、本来のパフォーマンスを発揮させないことが重要でしょう。

 オーストリアGP決勝は、非常に高度な頭脳戦となるはず。一時も目の離せない、しびれる展開のレースとなることでしょう。もし、メルセデスAMGを一瞬でも自由に走らせてしまうことになれば、その時点でウイリアムズの勝ちはなくなるはずです。

 ウイリアムズとメルセデスAMG以外のチームが勝利を争うのは、おそらく難しいはずです。そんな中で彼らの後方、5位を争う筆頭は、やはりフェラーリのフェルナンド・アロンソでしょう。フリー走行2回目でのロングランペースも非常に好調(ウイリアムズと同等かそれ以上)でした。しかし、各地点での最高速はメルセデスに劣っており、後方から追い上げてくるハミルトンを抑えきるのは難しそう。やはり5位というのが妥当と思われます。チームメイトのキミ・ライコネンはまだマシンに慣れ切れていないのか、アロンソの後方を、後述するチームらと争うことになるでしょう。




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