エイドリアン・スーティルは、来季クリスチャン・アルバースと共にスパイカーでドライブすることが決定し、これは願ってもない最高のクリスマスプレゼントだと語っている。
ティアゴ・モンテイロが同チームに残留するのでは、という見方が大勢を占める中で、23歳のテストドライバーのスーティルがレースシートに昇進するというニュースは、驚きをもって迎えられた。スーティル自身さえも、チームのテストドライバーとして残留することに焦点を定めていたのだからなおさらだ。
全日本F3チャンピオンであるスーティルは、これほど早くチャンスを手にすることができ、非常に喜んでいる。とはいえ彼は、新たなシーズンを前になすべきことがたくさんあると認めている。というのも、スパイカーは、最終戦ブラジルGP以来、まだ一度もテストを行っていない唯一のチームだからだ。
「確かに、僕はこんなに早い段階でレースドライバーになるなんて、思ってもみなかった」とスーティルは、この契約の発表後に、英クラッシュネット・ラジオに対して語った。
「テストシートを期待していたんだけど、僕のマネージメントがレースシートについてかなりプッシュしてくれて、コレス氏は僕のポテンシャルを知っていたので、契約を結んでくれたんだ。それで僕はこうして、新たにスパイカーチームのレースドライバーになれたんだ」
「これは素晴らしいプレゼントだった。人生最高のプレゼントだ。来季、僕はベストを尽くすつもりだし、学んでいきたいと思う。新車のステアリングを握るのが楽しみだ。僕らはまだ冬季テストをしていなくて、どうなるか分からないからね。新車は一歩前進したものになると思うし、開発は有望そうだけれど、初めてテストするときに自分たちのいる位置が分かるだろう」
F3のタイトルを獲得した後は、GP2やワールドシリーズでテストを行うというのが、一般的なルートだろうが、スーティルはスパイカーのテストドライバーのシートを確保できると自信を持っていたため、シーズン後に他カテゴリーのテストには参加しなかった。そして彼は、F1のレースシートでドライブできる機会がやって来た時、喜んでこのチャンスをつかんだ。
「僕としては、もう1年テストドライバーを務めることになるというのは、かなり確信していた。でも、スパイカーで唯一のテストドライバーとして、本当に試される1年になるだろうと思っていたんだ」とスーティルは語った。
「それが当初の計画で、僕はそれにとても満足していたんだが、先週になってレースシートに座れると聞かされ、それから物事がものすごい速さで進展した。最初は、テスト契約でも大満足だったのに、こうしてレースシートに座れるなんて信じられないほどだよ」
スーティルは、オーストラリアでの開幕戦で、元チームメイトだったルイス・ハミルトンと共にグリッドにつくことになる。彼は、2005年のF3ユーロシリーズでの同僚と一緒に走るのが楽しみだという。
「ルイスと話をした。僕らはふたりとも、とてもハッピーだよ」とスーティル。
「彼はマクラーレンのシートに座れてハッピーだし、僕はスパイカーでドライブできてハッピーだ。2005年のユーロシリーズで、一緒に素晴らしいシーズンを送った僕らが、同じ年にデビューできるなんて素晴らしいことだよ。僕らは、一緒にF1に行くことになったんだ」