ルノーF1代表のアラン・ダサスは、同チームが来季、フェルナンド・アロンソを惜しむことになるだろうとしながらも、マクラーレンに移籍する彼に先見の明があるとは認めていない。
スペインのマルカ紙の取材に対し、ダサスは、ルノーを成功に導いたアロンソの貢献を全面的に称賛し、またルノーは損失を被り、マクラーレンが利益を得るだろうことを否定しなかった。しかし、マクラーレンに移籍するというアロンソの決断が正しかったのかどうかは、時が答えを出すのを待つのみだと語った。
「マクラーレンに行くという彼の決定が良かったのか良くなかったのかは、静観するしかない」とダサス。
「もし彼が、過去2シーズンの成功による期待に応える活躍を見せられなければ、間違った決定だったと誰もが言うだろう。しかし、彼が再びチャンピオンになれば、誰もが彼を称えるはずだ。私はしかし、彼はいい働きをするだろうと確信している。なぜなら、第一に、彼は素晴らしいドライバーであり、第二に、なんといっても2度も世界チャンピオンになった男だからだ」
アロンソの離脱は、ルノーの来シーズンの攻撃態勢に大きな穴をあけることになると、ダサスは認めているが、一方で、ジャンカルロ・フィジケラとヘイキ・コバライネンの新ペアがチャレンジに取り組んでくれるだろうという自信は依然として揺らいでいないという。
「確かに我々の目標は3度目のコンストラクターズタイトル獲得だが、それが難しいかもしれないことは分かっている。特にアロンソなしではね」と認める彼。
「彼はルノーと共に多くを成し、2度のタイトル獲得まで果たしたのだ。もちろんみんな彼を惜しむだろう」
「(来年については)選手権がどう進展するかはやってみるしかない。我々にはまだ2人のいいドライバーがいる。彼らはアロンソではないが、だがいいドライバーたちだ。もちろん、コバライネンには未知数な部分がある。彼はとても若いからね。しかしすでにレースの勝ち方を知っているし、またテストドライバーとして1年間、共に過ごしてきているので、我々は大いに期待している。ご覧のとおり年々ベストドライバーたちの年齢は若くなっていて、若ければそれだけいいようにも思える。アロンソの場合もそう感じたし、今の若い連中も20歳そこそこでF1にくる。ルイス・ハミルトンのようにね」
ダサスは、ハミルトンが新チームメイトのアロンソ同様に大きな脅威になるとは考えていないものの、ハミルトンのことは高く評価しており、GP2チャンピオンを走らせるマクラーレンにリスクはないだろうと話している。
「とても速いことはすでに実証済みだ」と説明する彼。
「才能があるし、GP2のチャンピオンだ。リスクがあるということはないだろう」