いよいよ今季最終戦となる中国GPが開幕。初日フリー走行で、B・A・R Hondaの2台のマシンは、明日以降の予選・決勝レースに向け、順調にフリー走行プログラムを消化した。
F1史上最多の19戦開催となった2005年シーズンも、今週末の中国GPがいよいよ最終戦。初日の上海国際サーキットは、朝から低い雲がたれ込め、いつ雨が降ってもおかしくない天候となった。とはいえ、午前中の1時間のセッションでは終始ドライコンディション。ジェンソン・バトンと佐藤琢磨は、それぞれ11周、10周を周回し、基本的なマシンセッティングの確認やタイヤの比較など、予定したプログラムの消化に専念した。
午後も午前中同様、はっきりしない天気が続く。降水確率は45%とのことだったが、午後のセッションもドライ路面のまま終了した。路面温度は午前午後を通じて、25℃前後とかなり低い。もともと路面グリップが低い初日のコンディションもあって、コースを飛び出すマシンが続出。そんな中、B・A・R Hondaの2台は順調にラップを重ね、ロングランを含めてバトン25周、佐藤24周を周回。バトンは9番手、佐藤は13番手タイムだった。
■ジェンソン・バトン
「今日は予定していたすべてのプランを消化し、たくさん走り込むことができたから、その点では良いスタートが切れたと思うよ。今朝はグリップの低さに苦しんだけれど、午後は改善された。全体的に、これまでの2戦に比べてマシンは良い感じだよ。2台のマシンでたくさんのデータが収集できたから、今晩はマシンをもっと良い方向に持っていくために、エンジニア達にとっては、いつものように忙しい夜になりそうだ」
■佐藤琢磨
「今日のフリー走行では良いスタートを切れましたし、週末に向けてマシンの基本的なセットアップの方向を定めることができました。今朝、走り始めのマシンバランスは良かったですし、明日のタイヤ選択に向けて重要なデータを得ることができました。週末を通して、この調子の前進を続けらるよう、期待しています」
■ジル・ド・フェラン B・A・R Hondaスポーティングディレクター
「今日は典型的な金曜日のセッションだったが、普段よりセットアップに時間をかけ、両方のフリー走行で良い進歩が見られた。2台がトラブルなくすべての走行を終えてくれたため、たくさんのデータを蓄えることができた。タイヤを選択するために役立つだろうし、明日に向けて更にマシンを改善できるだろう」
■中本修平 Honda Racing Developmentエンジニアリングディレクター
「2台のマシンとも、路面コンディションが良くなってから20周を超える周回をこなせましたし、今日はすべて順調でした。このレースが最後となる、19、000回転のV10エンジンサウンドを聞くことを楽しみにしています。ここは巨大なグランドスタンドで音が反響するため、最高の音になると思います」