現IRLチャンピオンのトニー・カナーンが、来週南スペインのへレスでBARホンダが行うテストに参加し、同チームの今年のマシン、BARホンダ007をドライブすることになった。
カナーンは、ホンダエンジンユーザーのアンドレッティ・グリーン・レーシングでIRLに参戦しており、2004年にはチャンピオンを獲得した。カーナンバー11番のチーム・セブンイレブン・ダラーラ/ホンダ/ファイアストンで3勝を挙げてチャンピオンとなったカナーンは、その過程で、インディカーシリーズの記録をいくつも打ち立てた。1シーズンの最多ポイント(618点)、最多トップ5フィニッシュ(15回)、最多リードラップ(889周)などだ。
カナーンは、BARホンダ007をドライブするために慌ただしくヨーロッパを訪問した後、北米に戻ってIRLシリーズの今季最終戦に臨むことになる。彼は今季2勝を挙げて、現在のところシリーズ2位につけている。
カナーンは次のように語った。「この機会を与えてもらって光栄に思っている。僕のホンダとの関係はかなり長期にわたっていて、このチャンスを与えられたことは、僕には大きな意味がある。ホンダは今も、将来もずっと、僕の人生の一部だ。僕らは去年、一緒に素晴らしい仕事を成し遂げたが、今回は、そこに至るまでのハードワークを認めてもらえたということだろう」
カナーンは、9月29日(木)にへレスでチームに合流する。チームはここで、第2のホームレースである日本の鈴鹿と、最終戦となる中国の上海に向けて、最後の準備を行うことになっている。
BARのスポーティングディレクター、ジル・ド・フェランは次のように付け加えた。「トニーがホンダと緊密な関係があることは分かっていたし、私たちはアメリカで互いに競い合い、同じホンダエンジンを使っていた。トニーにF1マシンを初体験する機会を提供できて、とても嬉しく思う。同じホンダ・レーシングのファミリーの一員である現役チャンピオンに、わがチームで走ってもらえるのは、まったく光栄なことだ」