ザウバー代表のペーター・ザウバーがジャック・ビルヌーブを「遅すぎる」とコメントしたことに対して、当のビルヌーブはそれに対する反論を控えた。
今週末に行われるホームでのイベントを前にしてビルヌーブは、そういったコメントは逆効果となるばかりか、最終的には自分自身だけでなくチームをも傷つけてしまうことになると語っている。
「その手のコメントは怒りを買うばかりでマイナスの効果しかない。だから僕はまったく気に留めてないし、単なるユーモアだと受け取っているよ」ザウバーのコメントに関して聞かれると彼はそう答えた。
「なるべく公の場での接触は少なくした方がいいと思う。チームの弱いところを見せてしまうことになるし、チームがより弱体化することにつながるからね。それに何らパフォーマンスにとってプラスになることはないしね」
だがビルヌーブは、これまでのパフォーマンスの不足を認めている。
「僕は(今シーズンのこの時点までについて)満足していないよ」とビルヌーブ。「イモラは良かったし、モナコはコンペティティブだった。でもその他では僕らがミシュラン勢で一番遅い。いい位置につけているとは言えないね」
「スプリングやアンチロールバーを取り替えたりした他は、これといって何かをクルマにしているってことがほとんどないんだ。だから今の様子は楽しんで働けるという状況からは程遠いし、まったく満足していない。でもそれが現実なんだし、その中でベストを尽くさないとね」
「去年、ザウバーはコンペティティブだったし、シーズンを通じて成長しているのを目にした。タイヤの違いに関してはいいアイデアがあるんだ。それを活かせれば去年のようなタイヤの状況にできたと思うんだけどね。これができれば、それまでと比べてクルマはかなり改善されて速くなったはずなんだけど。だから新車ができたときには僕らはみんな驚いたし、がっかりしたよ。だってまったくコンペティティブじゃなかったんだからね」
「ドライブのフィーリング自体は決して悪くは無いんだ。ただラップタイムが遅いだけなんだよ。その原因を突き詰めていくのは簡単じゃないんだ」