F1に関わるマニュファクチャラー5社が会合を開き、シリーズにおける利益を代表するための連合を正式に立ち上げ、それと同時に、F1のライバルとなる新シリーズに用いるエンジン規格の確認に至った。
BMW、ダイムラークライスラー、ルノー、トヨタ、そして、新たに加わったホンダという5社の自動車メーカー(=マニュファクチャラー)は、バルセロナで行われたスペインGPの際に会合を開き、GPWCの代わりとなる彼らの手による新組織を公式に設立することで合意した(この新組織は、まだ公式名を与えられていない)。この新連合は、F1の現状について話し合い、さらにそこから離脱して新たに立ち上げる新シリーズの技術的な方向性を形式化していくことになる。
このミーティングにおいては、エンジン・レギュレーションについても協議され、マニュファクチャラー連合は現在構築されているプログラムとの混乱を最小限に抑えるため、2008年末まではFIAが提案した2.4リットルV8エンジンを使用するよう提案することで同意したようだ。それ以降は、この新シリーズで用いる新エンジンについての提案書を合同で作り上げていくと述べている。
彼らはまた、F1の将来へ光明を見いだす努力を行うため、FIAと協議する意思があるようだが、これは今までとは正反対の動きだ。マニュファクチャラーと(フェラーリを除く)9チームのうち7チームは、FIAが召集したミーティングを何度かボイコットしている。
マニュファクチャラー連合を代表して発表された公式表明には、以下のように記されている。
「我々マニュファクチャラー連合は、今回の件と2007年以降のレギュレーションについて、近いうちにFIAと協議することを望んでいる。また、今後も(参戦中の)9チームとの協力を深めていくつもりだ」
ホンダが公式にメンバーになったとあって、マニュファクチャラー連合は、サンマリノGP後にBARに科された2戦出場停止の裁定に対する見解についても、この声明において表明した。声明においては、F1におけるスポーツ統治(スポーティング・ガバナンス)問題について再び触れられている。
声明は次のように続く。
「スポーティング・ガバナンスは、包括的な一連の主要原則の中核を成すものだ。この主要原則については、マニュファクチャラーは2005年1月に満場一致で可決している」
「それらの目的のひとつは、適切なレギュレーションの明確な解釈を手にすることである。これは、独立し、容易に利用でき、かつ迅速に行われる上訴手続きによって追求するものであり、上訴手続きは、他の主要スポーツの習慣に従って、国際的に認識された組織によって管理される」