ルノー・ドライバーのフェルナンド・アロンソは、今週末に迫ったオーストラリアGPに向け、チームの準備がばっちり整ったと語っている。
今年のマシンに一層の自信を持つアロンソは、R25の競争力に期待する一方で、マクラーレンとフェラーリとの手強い戦いに直面することになりそうだという。
「メルボルンは僕らにとってぴったりのサーキットではないと思う」とアロンソ。
「他のトラックのほうが僕らの車には合うかもしれない。でも冬季テストのタイムを見るかぎり、僕らは高い競争力を発揮できると期待しているのだけどね。この週末に大事なことはトラブルの回避。一年の最初のレースからタイムロスを喜ぶ者などいないからね。新しいマシンで、年に一度しか訪れないサーキットでは、セットアップ作業にもトラックに慣れるためにも、できる限り多く周回する必要がある。なので僕らの一番の優先事項は週末のあいだ円滑に走行を重ねることで、そうすれば最大限の周回数をこなせるだろう」
「競争力の点では、やはりまだフェラーリがナンバー1だと思うが、冬の間の様子ではマクラーレンもとても強力みたいだ。この2チームが僕らの最大のライバルになると思う」
「メルボルンへの準備はできているが」と付け加えるアロンソ。「新車を発表してからたくさんの走行を重ねてきたし、R25についてたくさん学んできた。いままでの冬季テストにないくらいにだ」
「最後の主要テストとなったバルセロナでは、まだ信頼性にいくつか問題があったのだが、一年のこの時点ではそれは普通のことだし、それ以降チームは解決に向けてハードワークを続けている。車のことはよく理解できていると思うし、最近のテストセッションでドライバビリティとパフォーマンスに上々の改善ができた。全体に、チームにとっては及第点の冬だった」
「この車には僕はすごく自信があるんだ。ドライブしやすく、長距離走行でも反応がどう変わってしまうかなんて不安な思いをすることなく限界点で走ることができる。とても安定した車だ」
一方、ルノーに舞い戻ったジャンカルロ・フィジケラは、オーストラリアでは勝機もあると話す。
現チームがベネトンだった頃に在籍していたフィジケラ。R25には、チャンピオンチームのフェラーリとバトルをするだけのポテンシャルがある、と語る。
「アルバートパーク・サーキットはあまり得意ではないけど、リザルトはいつもかなりいいし、あそこの雰囲気は週末のあいだ楽しんでいる」
「初めて、レースに勝つつもりでメルボルンに行く。状況は僕らに向いていると思う。僕らには強力なパッケージがあり、R25は冬の間にたくさんの走行距離を重ね、セットアップは次第によくなった。車には自信があるし、パフォーマンスのレベルにも満足している」
「テストでは、僕らはほとんど毎回タイムが上位に入っているから、レースコンディションでも同じようにいけばと願っている」
新レギュレーションについては、タイヤにおける変更がもっとも重大な影響があるだろうと語る。
「新タイヤ規則は最大の変更だ」とフィジケラ。「レースの最後10〜15ラップで、マシンは大幅にドライブが難しくなるはずだ。リヤエンドがとてもルーズになって、よりミスを犯しやすくなるからね」
「いかに他のドライバーよりミスを少なくするかが鍵になるだろう」
「このマシンのタイヤは良さそうだけどね。それにバルセロナ・テストでは各スティントの最後に最速ラップを出すことができた。R25はあらゆる面で大きな前進を遂げたといえるが、特に、リヤエンドの安定性はずいぶん向上し、バランスも長距離走行でかなりよくなった。つまり、レース距離で安定したラップタイムを重ねることがずっと楽になるということだ」