ミナルディとジョーダンの両チームからの関心を引いているクリスチャン・アルバースだが、F1でのチャンスを諦め、2005年はチャンプカーの可能性に賭けることになるかもしれない。
F1の両チームのテストに最近参加したオランダ出身のアルバースだが、今週セブリングで行われるデリック・ウォーカーの2004年型レイナード・コスワースのテストに呼ばれており、もし両者が納得いく結果が出れば、2005年の契約へと進む可能性がある。アルバースはオランダのIT企業であるトラストというスポンサーを持っており、来シーズンにアルバースの獲得を考えるこれら3チームにとっては、彼の持ち込むスポンサーマネーが特に魅力になっている。
アルバースはこの3シーズンにDTMで名を上げ、2003年はベルント・シュナイダーとの息を呑む最終決戦の末に総合2位に入った。また2004年もタイトルを狙う位置につけていたが、マティアス・エクストロムの圧倒的なリザルトに屈服することとなった。
もしアルバースが活躍の場にアメリカを選べば、同郷のロバート・ドーンボスが来年のジョーダンのシート獲得に近づく可能性が出てくる。F3000で活躍したドーンボスは、2004年の最後の3GPでジョーダンから金曜フリー走行に参加し、年内の冬季テストでも再び指名を受けている。最近の同チームのテストでは、アルバースは2004年型車だったが、ドーンボスは2005年用スペックのマシンを走らせている。
ジョーダンの来シーズンの候補の筆頭にドーンボスが浮上する一方で、同チームは、ドライビングの才能よりもスポンサー付きドライバーを優先せざるをえない状況に再び陥りそうだ。2005年はトヨタ・エンジンの使用が決まったとはいえ、チームの将来はいまだ安心できるものではなく、多くのスポンサーが関心を持ってはいるものの、いまだに何ひとつ決まっていない。ドーンボスのライバルと見られるのは、2004年シーズンを同チームのセカンドカーで終えたティモ・グロックと、ビタントニオ・リウッツィ。ただし、リウッツィの方は、噂されるようにクリスチャン・クリエンとセカンドカーを共有するというレッドブル・レーシングの提案を嫌って、他チームのシートを探し始めた場合に、ということになる。