元F1ワールドチャンピオンのミカ・ハッキネンが、2005年にAMGメルセデスCクラスでDTMに参戦することになった。
シュトゥットガルト−ウンタートゥルクハイムにあるダイムラークライスラーのプラントで行われた、伝統の“スターズ・アンド・カーズ・デイ”の場で、6日(土)、メルセデスベンツ・モータースポーツが正式に発表した。
ハッキネンは10月12日と13日、ラウジッツリンクでCクラスのテストを行い、全130周を走行していた。
ハッキネンは次のように述べた。「2001年にF1キャリアを終えた後、すぐに僕は、そのまま完全にリタイアしてしまうつもりにはなれないと気がついた。そんな中でまさにタイミングよく、メルセデスベンツがDTMマシンのテストをオファーしてくれたんだ」
「僕は、まだレースを大いに楽しめることがすぐに分かったし、3週間前のテストの時にマークしたラップタイムは、ツーリングカーのスペシャリストたちと同じレベルのものだった」
「もちろん、フロントランナーたちと争えるようになるには、まずDTMのマシンに慣れなくちゃならないことは分かっている。しかし、AMGメルセデスCクラスは素晴らしいマシンだし、それをドライブしてすぐに安定した競争力を発揮できるようになりたいね」
「エキサイティングなバトルのある、面白いシーズンを送れるのを楽しみにしているよ――以前のF1仲間や、DTMの若いドライバーたちを相手にね。そして僕のファンの人たちに、また会えるのも楽しみだ」
「特に、メルセデスファミリーに戻れるのが嬉しいよ――戻るといっても、本当に離れてしまっていたわけじゃないけどね」
ハッキネンは、2001年を最後にF1から引退した。10年間のF1生活のうちに、マクラーレン・メルセデスで20勝を挙げ、26回のポールポジションと25回のファステストラップを記録し、420ポイントを獲得した。1998年と1999年にドライバーズ・チャンピオンを獲得、2000年には選手権2位だった。
ハッキネンが初めてDTMマシンを体験したのは、2001年のことだ。チェコ共和国のブルノでプロモーション活動の際に、AMGメルセデス・ベンツCLKをドライブしたのだった。
メルセデス・ベンツ・モータースポーツのバイスプレジデント、ノルベルト・ハウグは次のように述べた。「ミカがDTMでレースをすることを決断してくれて、私たちはとても嬉しく思っている。私たちの活動やチャンピオンシップは、彼の参加によって大いに力を得ることだろう。ミカは私たちのところでドライブしていたから、常にDTMには興味を持っていたし、私たちはそのことをいろいろ話し合った。ミカは、2004年シーズンをテレビで見て、本当にDTMファンになったと話してくれたよ。テストの際に、彼はスピードを失っていないことを証明した。来年のエキサイティングなバトルが楽しみだ」