フェラーリのチームリーダーであるミハエル・シューマッハーにとって、今週末のブラジルがたとえどんな結果になっても、今年が成功の一年であったことにもはや変わりはないが、有終の美を飾って冬のオフに入れるならそれに越したことはない。
インテルラゴスでは今季14勝目を狙うに違いないシューマッハーだが、厳しい戦いなるであろうことは承知の上だ。特にチームメイトのルーベンス・バリチェロは、いまだ果たせないホームGPでの優勝を熱望している。「今年ここまでは、すべて飛ぶように過ぎてしまった感じ」と振り返る世界チャンピオン。「だがとにかく間違いなく言えるのは、ブラジルGP前の今の時点でも、今年はいい一年だったし僕にはこれ以上は望めないくらいの年だった」「もう何度か言ったことだが、僕らは、きっと全てうまくいくだろうと予想はしていたけれど、まさかここまでいいとは思わなかった。当然サンパウロでは有終の美を飾るような最終戦にしたいね!」
では、週末の計画はどのようなものなのだろう。「もちろんブラジルには勝つ気で行く」とシューマッハー。日本GPとブラジルの合間にはヨーロッパに戻らず、先週は家族と共に過ごした。休養を取って気分一新、エネルギー満タンで最終戦に向かう。「いい冬のオフを迎えるためには、勝つより他にないだろう?」と考えながら語るミハエル。
僚友であるバリチェロのホームレースでの勝利のために力を貸すつもりがあるのか、この質問はミハエルの見解の中では愚問のようだ。「大事なことはフェラーリが最前列にいることだ。いったい誰が勝つのかなんて僕らにはまるで的外れな問題なんだ。ルーベンスはとてもいいドライバーでそこに疑いの余地はない。誰の助けも必要ないだろう。誰かの手を借りたいとは彼自身も思ってないはずだよ」「なので、僕らはお互いにそれぞれのレースをして、とにかく展開をみる。つまり、どんな状況になろうと僕がルーベンスを助けないという意味ではない。今までに何度も言ってきた通りのことだ」