マクラーレンは、シェイク・アフメド・ビン・サイード・アル・マクトゥーム率いるチーム・ドバイF1のF1世界選手権へのエントリーに関して、彼らと話し合いの席についたことを認めた。
先週土曜日、ミッドランドF1に続いてチーム・ドバイが、2006年からF1に参戦する計画がある旨の発表を行った。また同チームは、参戦のためにFIAに4800万ドルの保証金を支払う、とも述べた。
さらにチーム・ドバイは、F1参戦にあたってマクラーレンとメルセデスからの技術アシストを求めていると語ったが、この度マクラーレンのスポークスマンは、英クラッシュネットに対し、この事実を認めた。
「マクラーレンとメルセデス・ベンツは、チーム・ドバイF1とエンジン供給ならびに技術アシストについて、彼らと独占的に話し合っている。詳しい話は、ラマダンが明けてから、ドバイでプレスカンファレンスを開き、そこで行う予定でいる」
ドバイチームのF1参戦は、テクノロジー産業における技術面の底上げを図るプランと連動したもので、シェイク・アフメド・ビン・サイード・アル・マクトゥームはF1参戦によって国の技術力が大幅にアップするだろうと語っている。
「ドバイは、ハイテク産業に特化した世界クラスの専門家の養成とサポートを進めている。テクノロジーとエンジニアリングの発展に貢献するF1は、最新鋭の技術の開発とデモンストレーションにおいて私たちに申し分のない環境を与えてくれるはずだ」
「チーム・ドバイF1が進めるF1計画と国の技術発展計画は、現在進行中のモータースポーツならびに自動車産業への投資・開発プログラムにおけるはじめの1歩にすぎない。将来的にF1をドバイで開ければいいと考えている。ドバイを世界におけるビジネス拠点として強化していきたい」
多くのメディアがすでに報道しているように、シェイクはかなり以前からF1に注目し続け、ジョーダンの買収に動いていたといわれる。しかし、その後「独力で」ゼロからF1に参戦することを決めた。
ドバイのスポークスマン、ティム・フルトンは次のように語った。「私たちは既存チームの買収の可能性について、数々のチームやチームオーナーと話し合ってきた。彼らのおかげで私たちは様々なことを学べたが、結局、既存チームの買収では成功しても元のチームのブランドや価値に結びつけられてしまうため、私たち自信の努力や能力が認められなくなると考えた」
「新しいチームをゼロから立ち上げれば、ドバイ首長国の発展の礎となってきた私たち国民の懸命な努力と素早い行動力と強い意志が認められるはずだ」
チームは来年から、ドバイにあるチーム専用の最新鋭テクニカルセンターと風洞でF1参戦への準備に取りかかる。また、同所では長期マシン開発における大部分のプログラムが行われる予定だ。製造用施設はイギリスに置かれると見られており、恐らくウォーキングにあるマクラーレンの旧ファクトリーが使用されるものと考えられている。