ジャック・ビルヌーブは水曜のシルバーストンテストで最下位のタイムだった。しかし本人の説明によると、このテストはF1への再適応のプロセスに過ぎず、ルノーチームも彼との仕事を学んでいたのだという。
ビルヌーブはテスト2日目にルノーのレギュラーであるフェルナンド・アロンソに合流した。ビルヌーブは、これまでヤルノ・トゥルーリの乗っていたR24をシーズン残り3戦でドライブすることになるかもしれない。ルノーチームはビルヌーブの古巣BARから選手権2位の座を奪回しようとしているが、トゥルーリが水曜に正式にチームを離脱し、シートにはひとつ空席ができているのだ。
ビルヌーブは、去年の日本GP前にBARを離れて以来となるF1ドライブで、68周を走行した。タイムシートでは最下位に沈んだが、一日の成果には満足しているという。
ビルヌーブはR24に適応しはじめ、この日8度のロングラン(周回数は4周から9周までとさまざまだった)を行う一方、マシン内での快適なドライビングポジションを探す作業を進めた。タイムは時間の経過と共に着々と向上した。
1997年のワールドチャンピオンであるビルヌーブは次のように語った。「いい初日だったが、速いタイムを出そうとしていたわけじゃないんだ。第一の目的は、マシンの中で快適なドライビングポジションを探すことだった。僕らは一日中それに取り組んでいた」
「肉体的にはもっとキツいんじゃないかと思っていたよ。僕が最後にF1をドライブしたときより、ラップタイムはずっと速くなっているからね。それにシルバーストンは、あらゆるコースの中で、特に肉体的に厳しいサーキットかもしれない。でも、大丈夫だったよ。R24はいいマシンのようだし、ハンドリングもいい。でも、僕らの今日の目的は、それについて学び始めることだったんだ。まったくセットアップの作業はしなかったけれど、僕らはかなり進歩したよ」
アロンソは110周を走行して参加ドライバー10人中8位のポジションだった。そのタイムはビルヌーブより1秒速かった。彼は、シーズンの残りレースに向けてタイヤ開発に専念し、午前中はパフォーマンスを確認する短い走行、午後は耐久性を評価するロングランを行った。