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中本修平レポート「フェラーリは強い。でも悪い流れは、断ち切れた。」

2004年8月20日

 アメリカGP以来の2列目グリッド独占。表彰台の期待が高まったが、レースでは今一つペースが上がらない。佐藤琢磨にはトラブルも出て、5位、6位に終わった。中本修平HRDエンジニアリング・ディレクターはハンガリーGPを振り返り、次のように話している。
 
 「琢磨くんは、レース序盤からエンジンの油圧にトラブルが出ていて、残り15周くらいからは、コーナーによってはかなりペースを落として走ってもらいました。具体的にどういうことかと言うと、走行中は予備タンクからメインタンクにオイルを送り、消費した分を補充するようになっています。そのシステムに不具合が生じて、そのまま走るとオイルが不足し、エンジンが壊れてしまうという状況でした。」
 
 「コーナリングで強い横Gを受けてオイルタンク内のオイルが偏ってしまうと、オイルが吸えなくなるんです。そうするとオイル切れの状態になり、特に高回転まで回している時だと、一瞬にしてエンジンが焼き付く恐れがあります。そういう現象を、我々はオイルスパイクと呼んでいるのですが、既にオイル量が少なくなっていましたし、その可能性が十分にありました。それで、できるだけスローで走行してもらったわけです。マレーシアGPでバトンに出たトラブルと、同じでしたね。あの時は終盤直ったんですが、今回は最後までダメだった。完走できるかどうか、ギリギリでしたね。」


 「レース途中の最初のシミュレーションでは、(全70周中)55周目でオイルが完全になくなってしまう予測でした。それを、エンジン回転数を下げてオイル消費を少しでも良くするようにしてもらって、なんとか65周、66周と少しずつ伸ばして行ったんです。最終ラップはチェッカーを受けるシューマッハが、琢磨くんの直前でスローダウンしたんですね。だから無線で、「抜くなー」って。抜いてしまったら、もう1周走らないとゴールできませんから。それくらいキワどい状況でした。原因は機械的なトラブルとか電気的な接触不良とか、フィルターが詰まったとか、色んなことが考えられるのですが、ファクトリーでちゃんと調べないといけません。」
 「バトンはモントーヤとの勝負だったのですが、最初のスティントで装着したタイヤが何故かトラクションが全くかからない状態で、ペースが上がらなかったんです。その間に遅いクルマに前をさえぎられて、トップとの距離が完全に開いてしまった。あれが全てでしたね。」

 「琢磨くんもそんな状態だったので、ちゃんとアタックできませんでした。ダブル入賞とは言え、5位6位ではねえ。でもフランス・イギリスGPと悪い流れが続いたわけですが、前回のドイツと今回のハンガリーGPで、それが断ち切れた感じはあります。」
 「フェラーリはこれでコンストラクターズ選手権を決めて、ドライバーズタイトルも彼らのドライバー2人のどちらかに絞られました。ここまでは、バトンにも僅かながらチャンスがあったんですけどね。とにかく今年のフェラーリは強いですが、我々もコンストラクターズ選手権2位を目指し、最後までプッシュし続けますよ。」




レース

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2位スクーデリア・フェラーリ302
3位マクラーレン・フォーミュラ1チーム295
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム221
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム68
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム31
7位マネーグラム・ハースF1チーム27
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