サンマリノGPでのミハエル・シューマッハーとフェラーリの4連勝からしばしのオフを経て、ブリヂストンは今週末のスペインGPに臨む。シューマッハー&フェラーリがやはり華々しい歴史を持つ地だ。
バルセロナにて伝統的に王座君臨の実力を示してきたシューマッハー、フェラーリ、そしてブリヂストン。2001年以降毎回ポールポジションから優勝を奪っており、その記録更新のためにもこの週末には期待がかかる。しかし、シューマッハー当人は今季もっとも落ち着いた様子を見せながら、レースとは‘単に楽しむためのもの’と言ってのける。ミシュランを履くBARホンダのジェンソン・バトンによるプレッシャーが増しつつあるとはいえ、このシーズン第5戦もまた現ポイントリーダーである彼の優位は変わらないようだ。
カタルニアでのシーズン前テストで十分にデータ収集したとはいえ、ブリヂストンは先週もさらにテストを繰り返し、スペインGPへの準備を整えた。フェラーリは2つのテストを同時進行し、スペインGPのタイヤ選択を確実にするためにムジェロで4日間、また来るヨーロピアン、カナダ、アメリカの各GP向けスペックの開発のためにブリヂストンのタイヤエンジニアと共にモンツァで4日間、テストを実施した。
カタルニア・サーキットは全長4.627km、タイヤに関していえばカレンダー中もっとも厳しいサーキットのひとつであり、ブリヂストンは、荒い路面に合わせて選ばれた約1,400本のドライおよびウエット用タイヤをすでに発送した。ドライ用スペックはブリヂストンのミッドハード・コンパウンドを使った4タイプが、提携チームのために用意されている。
「バルセロナはタイヤにとって劣化が激しいとてもタフなトラックで、特にリヤタイヤがきつい」と、菅沼寿夫テクニカルマネージャー。「路面が荒いということはこのレース向けには注意深い選択が必要ということだが、先週は雨が降ったにもかかわらず、フェラーリはこのためにムジェロでとても内容のあるテストをしてくれた」
「バルセロナ・サーキットは冬の間に改修され、すごく難しいコーナーが加わり、いい車とタイヤのセットアップが必須になった。ブレーキングフォースとコーナー立上りの優れたトラクションも重要な要因だ」
「しかし、我々はこのサーキットで頻繁にテストをしているし、すばらしい記録も残しているから、今週末のチャレンジは楽しみにしている」