今週末開幕する2004年F1世界選手権。マクラーレン・メルセデスは、今年こそタイトルをフェラーリから奪取すべく、開幕戦オーストラリアGPに臨む。
今シーズンもいくつか新しいレギュレーションが採用になったが、これについてデイビッド・クルサードはどう考えているのだろう。「今年から改正になったルールに、電子制御の一部禁止が含まれており、ドライバーはシフトチェンジを自分で行わなければならなくなる。去年はフルオートマだったのだけれどね」とクルサード。「だから、もしドライバーがちょっとしたミスをして、シフトチェンジが早すぎたり遅すぎたりしたら、タイムをロスするし、後方のマシンにオーバーテイクのチャンスを与えてしまうことになりかねないよ」
冬の間のテストプログラムについて、クルサードはこう語っている。
「1月2月と、スペインを中心にかなりいろんな種類のテストを行ってきた。多少テクニカルトラブルにも見舞われたけれど、これはニューマシン開発の段階では仕方ないことだ。まるで問題が出てこなかったら、その方が異常で、かえって心配になるだろうね。速さについて判断するのはかなり難しいが、メルボルンに着くころにはコンペティティブになっているといっていいだろう」
チームメイトのキミ・ライコネンは、開幕戦の舞台となるアルバートパークサーキットをどう考えているのだろう。
「メルボルンのサーキットは、カレンダー中一番難しいというわけではないね。どのサーキットにも難しいコーナーはあって、適切なセッティングが必要となる。ここはとてもツイスティーでバリアも近いから、コースアウトするとかなりダメージは大きくなるよ」
「アルバートパークは、公道サーキットで、かなり難しいね」と一方のクルサードは語る。「モンテカルロみたいな感じだよ。コースを作るためにアームコのバリアが置かれている。アルバートパークはすごく長くてオープンなサーキットで、空力的なパッケージのよさが要求される。ブレーキにもキツいし、オーバーテイクも難しい。ここのレースで、今シーズンの行方を占う上での各チームのパフォーマンスがはっきり分かるよね」