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【角田裕毅F1第8戦密着】ガスリーが走れず、FP2では単独でデータ収集。ミスの許されない状況下で期待に応える

2021年6月26日

 2021年F1第8戦シュタイアーマルクGP前日の木曜日、角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)はいつものようにチームのスタッフとともに、コースを歩いて1周するサーキットウォークを行っていた。開幕前にコースを下見するのが主な目的だが、チームスタッフ同士がコミュニケーションを図る目的で、時には談笑することもある。角田も時折、笑顔をのぞかせながら歩いていた。

【角田裕毅F1第8戦密着】
アルファタウリ・ホンダのスタッフとともにサーキットウォークを行う角田裕毅

【角田裕毅F1第8戦密着】
アルファタウリ・ホンダのスタッフとともにサーキットウォークを行う角田裕毅


 前戦フランスGPでは予選Q1の1回目のアタックでクラッシュしてしまった角田。しかし、すぐに自分のミスであることを認め、その原因も分析。「二度と同じようなミスを繰り返さないため、チームメイトの(ピエール・)ガスリーを見習い、シュタイアーマルクGPはアプローチを変えて予選を戦います」と、気持ちを切り替えて臨んでいた。


 今年のシュタイアーマルクGPは週末の天候が不安定で、いつ雨が降っても不思議ではない。そのため、アルファタウリは通常フリー走行2回目で行うタイヤの比較テストを、フリー走行1回目に前倒しした。角田は2番手のガスリー、3〜4番手のメルセデス勢に続いて5番手をマークした。

【角田裕毅F1第8戦密着】
2021年F1第8戦シュタイアーマルクGPフリー走行1回目 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)

【角田裕毅F1第8戦密着】
2021年F1第8戦シュタイアーマルクGPフリー走行1回目 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)は5番手タイムをマーク


 この日の角田は、チームの一員としても、しっかりと仕事をしていた。チーフレースエンジニアのジョナサン・エドルズもこう評価する。


「フリー走行1回目ではタイヤの理解に重点を置いていたため、セットアップのテストや最適化はほとんどやらなかったが、ふたりのドライバーとも我々が準備したメニューをこなして、パフォーマンス的にも期待が持てる走りをしてくれた」


 そんななか、フリー走行1回目の途中から、ホンダがガスリー車のパワーユニットのデータに異常を発見する。詳細に状態の確認を行うために、アルファタウリ・ホンダはフリー走行2回目にガスリーを出走させない決断を下した。

【角田裕毅F1第8戦密着】
FP2に出走できなかったピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)のマシン


 心配していた雨はフリー走行2回目に時折パラついたものの、路面をウエットにするほどではなく、全チームがドライタイヤでロングランを行い、日曜日のレースに向けてタイヤのデグラデーション(劣化)のデータ取りを行った。


 ガスリー車を失ったアルファタウリ・ホンダは、その貴重なデータ取りを角田のマシンで行うしかない。絶対にミスが許されないなか、ソフトタイヤでの一発アタックで角田が15番手に終わったのはそんなことも関係していたのではないだろうか。


 しかも、フリー走行1回目ではアルファタウリ・ホンダは2台ともソフトとミディアムの2種類しか履いておらず、ハードはフリー走行2回目でテストするしかなく、角田は絶対にミスが許されない状況にあった。


 その期待に角田は見事に答えた。ハードタイヤで15周、ソフトタイヤで24周、合計39周をノーミスで走り切った。

【角田裕毅F1第8戦密着】
2021年F1第8戦シュタイアーマルクGP 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)


「気温が高くても、ソフトタイヤで多くの周回を走行しても問題なく使用できることが確認できた」(エドルズ)


 15番手という順位より、中身の濃い1日を過ごした角田だった。

【角田裕毅F1第8戦密着】
2021年F1第8戦シュタイアーマルクGP スタンドで走行を見守るアルファタウリ・ホンダのファン



(Masahiro Owari)




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