アメリカGPの2日目予選で、Lucky Strike B・A・R Hondaのジェンソン・バトンが11番手、ジャック・ビルヌーブが12番手グリッドを獲得。明日の決勝レースは、2台共に6列目グリッドからスタートすることになった。
前日に続き不安定な天候が続くインディアナポリス・モータースピードウェイ。午前中のフリー走行は、通常のグランプリより1時間早い午前8時に始まったが、この時点での気温は12℃。路面温度は9℃しかない。上空には青空が広がっているものの、未明まで続いた雷雨の影響で、路面はところどころまだ濡れている。そのため最初のセッションでは、マクラーレンの2台が全く走行しなかったのを始め、他のマシンもそれほど周回を重ねなかった。それでも2度目のセッションでは完全にドライ路面となり、午後の予選に備えて各マシンが精力的に周回を重ねた。バトンはこのセッションで、終始一ケタ台のポジション。最終的には11番手になったものの、午後の予選に向けて順調な仕上がりを見せた。ビルヌーブは15番手。午前中のトップタイムは、フェラーリのR・バリチェロだった。
午後も上空は雲に覆われているものの、時々晴れ間ものぞく空模様。予選開始時点の気温は19℃。路面温度も31℃まで上がった。昨日の初日予選を雨にたたられ16番手で終わったビルヌーブは、5番目の出走。低速区間重視のセッティングのためか、最高速はそれほど伸びない。とはいえ当然のことながら、すべての区間でそれまでの4人のタイムを上回り、1分13秒050のタイムで暫定トップに立った。上空は太陽が時折り顔を出すものの、暗雲も広がり、セッション後半に雨が降り出す波乱の展開になることも予想された。
11番目出走のバトンは、セッション開始後30分にコースイン。高速の第1区間では暫定トップからコンマ2秒落ちと、まずまずのタイム。しかし、インフィールド区間でタイムが伸びない。結局トップからコンマ7秒遅れの1分12秒695というタイムで、暫定3番手に付けた。そして上位陣がアタックを開始し、このままトップ10内のグリッドを確保出来るかどうかが注目された。
その後天候は持ち直し、結局セッションは終始ドライ路面での展開となった。バトンの後に出走したドライバーは、ジャガーのM・ウェバーを除き、全員がバトンのタイムを上回ったため、決勝グリッドは11番手。ビルヌーブは続く12番手となり、明日の決勝レースは2台共に6列目グリッドからスタートすることになった。ポールポジションは、K・ライコネン(マクラーレン)だった。
中本修平
エンジニアリング・ディレクター
Honda Racing Development
「今日は2人共まあまあの出来ではないでしょうか。各マシンのタイムは非常に接近しており、厳しい予選でしたね。明日は十分チャンスがあると思いますよ。ジャックもジェンソンもポイント獲得に向けて、精一杯頑張ってくれると思います」