今週末の中国GPでは、ミナルディがF1に別れを告げるが、それに加えてF1に定着していた他の2つのパートナーシップも終わりを迎えることになる。2006年、ウイリアムズはBMWとの関係を解消し、ザウバーはBMWに買収されてそのワークスチームとして生まれ変わるのだ。
これにより上海でのレースはザウバーチームとしての最後のグランプリとなる。中国GPは彼らにとって通算215戦目。最近ではキミ・ライコネンをはじめとして、若手ドライバー発掘の手腕でも名を馳せた。今季のエース、フェリペ・マッサもこのチームからF1にデビューしており、好成績でチームの花道を飾りたいと望んでいる。
「この週末は特別なものになるだろう。ペーター・ザウバーが代表を務める現在のチーム体制での最後のレースになるからだ」とマッサ。「そしてこれは僕にとってもザウバーでの最後のレースだ。僕は今までのF1でのレースキャリアをずっとこのチームで過ごしてきて、数多くのいい思い出がある。できる限りのいい仕事をして、それをペーターへの最後のプレゼントにしたい。今週末は彼のために自分のベストを尽くすつもりだ」
一方、6シーズンで通算10勝を挙げたものの、タイトル獲得の公約を果たせなかったウイリアムズとBMWも、上海でのレースを最後にそれぞれの道を歩むことになる。少なくとももう1年間、彼らの関係を維持するための話し合いが行われたが、結局それは実らず、ウイリアムズは来季よりコスワースと手を結ぶ。
「中国GPはウイリアムズとの長期にわたるパートナーシップの最後のレースとなる」と、BMWモータースポーツディレクター、マリオ・タイセンは言う。「私たちは6年間を共に過ごしてきたが、その間に両者は互いに多くことを学び、恩恵を得た。また、2003年には最終戦までコンストラクターズタイトルを争った。残念ながら共に世界選手権を勝ち取るという共通の目標には到達できなかったが、私はこのパートナーシップの締めくくりにふさわしい充実した最終戦になることを期待している」
「2台のマシンはいずれもフレッシュなP84/5エンジンを搭載してレースに臨む。中国GPはV10エンジンでの最後のレースでもある。この時代の終わりを迎えるにあたって、私たちがいくぶん感傷的な気分になるのは間違いないところだが、同時に私たちは新しいV8でのチャレンジを楽しみにもしている」