フェルナンド・アロンソとジャンカルロ・フィジケラは、今週末の上海に臨むにあたり、ルノーに今年2つ目のタイトルとなる、コンストラクターズチャンピオンをもたらしたいと意気込んでいる。
すでにドライバーズチャンピオンを獲得したアロンソだが、今季数々の偉業を成し遂げて自分のタイトルを可能にしてくれたチームに、コンストラクターズタイトルもプレゼントすることで、ぜひとも恩返しをしたいと願っている。
ルノーは現在、マクラーレンをリードしているが、その差はわずか2ポイントだ。しかし、マクラーレンに2ポイント下回っていたところを日本GPで覆したばかりであり、逆にタイトルが簡単にマクラーレンの方に転がっていってしまうこともありうると承知している。キミ・ライコネンの勝利は、MP4-20のパッケージの優位性を際立たせたが、ファン−パブロ・モントーヤの1周目の事故のおかげで、ルノーは貴重なポイントを獲得することができたのだった。
アロンソはこう語った。「まあ見ていようじゃないか。上海は特殊なサーキットで、日本とはかなり違う。僕らは新しいエンジンを使うことになるから、マクラーレンにちょっと近づけるかもしれないよ。あのコースを走るのはかなり楽しいよね。いくつかチャレンジングなコーナーがあるし、確かにR25は、去年の僕らのマシンよりも、上海でいい走りをするだろう。あそこでチャンピオン獲得に貢献するつもりだ」
日本GPでの優勝を最終ラップで失ってしまったチームメイトのフィジケラは、最終戦に向けて、前向きな気持ちを保とうとしている。
「本当に僕はポジティブな気持ちだよ」とフィジケラは語った。「日本は厳しいレースで、最後までキミを後ろにとどめておこうとできる限りのことをしたんだ。でも、僕らはマクラーレンより多くのポイントを獲ってこられたから、1戦を残してチャンピオンシップをリードすることになった。今、素晴らしいポジションにいるよ」
「中国もまた要求の厳しいサーキットで、マシンにはスピードと、空力の効率と、長いコーナーでの安定したバランスが求められる。R25は、1年を通じて素晴らしいマシンだったし、中国でもきっとコンペティティブだと思う。僕らは間違いなく、いい戦いができるよ」
アロンソもライコネンも、日本では他車をかき分けて見事上位に進出してみせたが、今回もエキサイティングなレースが見られるだろう。上海でも日本と同じような進撃が見られる予選結果を期待する者はいないだろうが、今季をリードした2人のドライバーたちは、チームに貴重なポイントをもたらすために戦うはずだ。アロンソは今回も、思いきったレースをすると約束している。
「鈴鹿は確かに、ものすごくエキサイティングだったよ!」
16位から3位に上りつめたレースを思い出して、アロンソは笑顔を浮かべた。
「日本では、マシンは素晴らしくて、マクラーレンと同じくらい速いと感じた。何度もオーバーテイクをしたし、ここ何戦かは避けていたリスクも冒したよ。マシンを本当にアグレッシブに走らせるのはとても楽しかった。失うものは何もなかったんだからね。それは、今週末も同じだよ……」