F1世界選手権第3戦バーレーンGPの公式練習1回目と2回目が、バーレーン王国のバーレーン・インターナショナル・サーキットで行われた。パナソニック・トヨタ・レーシングは、ヤルノ・トゥルーリとラルフ・シューマッハーに、リカルド・ゾンタが加わり、3台体制でこの公式練習に臨んだ。公式練習1回目は、午前11時から1時間にわたって、気温35度、路面温度42度、湿度17%という、マレーシア以上の暑さながら、乾ききった砂漠の中で開始された。公式練習1回目は、リカルド・ゾンタがただ1人31秒台に入れる快走を見せ、前戦マレーシアGPに続き、トップタイムをマーク。ヤルノ・トゥルーリとラルフ・シューマッハーは初期チェックのみ1周ずつの走行にとどまった。公式練習2回目は、2時間のインターバルを挟んで午後2時から1時間行われ、気温38度、路面温度53度、湿度19%の中でセットアップを継続。ヤルノ・トゥルーリが6番手、ラルフ・シューマッハーは10番手、リカルド・ゾンタは14番手のタイムをマークし、明日の公式練習と予選へ臨むことになった。
ディーター・ガス : チーフ・レース・エンジニア
「残念ながら、リカルド・ゾンタはギアボックストラブルに見舞われ、公式練習2回目に予定していたミシュランタイヤの2種類のコンパウンドを比較するためのロングランテストを完了することが出来なかった。このことで、やや不満の残る一日となってしまったが、ヤルノ・トゥルーリとラルフ・シューマッハーの2人によって、なんとかプログラムを消化することが出来た。今日得られたデータによって、我々は正しい方向性を見出せると思っている。明日も午前中の公式練習で改良を続けるつもりだが、現時点でも、“TF105”はマレーシアと同じくらい競争力が高いように見える。これは週末へ向け良い兆候だと思う」
高橋敬三 : 技術コーディネーション担当ディレクター
「リカルド・ゾンタは電気系の不調のため、ギアボックスにダメージを負ってしまい、プログラムを完了することができなかった。一方、ヤルノ・トゥルーリとラルフ・シューマッハーの2人は順調にプログラムを消化し、十分なデータを収集できた。車両バランスはまだ完全でないが、明日までに最適化できるよう全力を尽くす」