今週末に開始されるバーレーンGPに向けて、ミシュラン・モータースポーツディレクターのピエール・デュパスキエは以下のようにコメントをしている。
「私たちはいつものように、次のレースにむけて全力を尽くしています。今シーズンは素晴らしく好調なスタートを切れましたが、F1で油断は禁物です。今年のタイヤ戦争は今のところミシュラン陣営の優勢に展開しているとはいえ、ライバルの反撃は当然予想しておかなくてはなりません」
「開幕3戦はそれぞれ大きく異なる環境条件を持ち、今週末のバーレーンも独特の課題があります。気温は高くなるでしょうし、周囲が砂漠ですから、当然、砂が吹きこんでくる可能性があります。そうなるとタイヤの摩耗率が高くなります」
「昨年は、技術者があらかじめサーキットを訪れたり、何度もシミュレーションをしたりしていましたが、実際の走行経験はないままグランプリ週末を迎えました。今年は経験があるぶん楽かというと、必ずしもそうではありません。路面はこの1年間で大幅に変化しているはずですし、タイヤレギュレーションそのものも大きく変わったからです」
「私たちはパートナー7チームのために、2種類のタイヤを持ちこみます。1つは以前に使ったことがあるタイヤですが、もう1つは完全新作のバーレーン専用設計です」
マーティン・ウィトマーシュ(ウェスト・マクラーレン・メルセデス、チームCEO)
「マシンが走行する条件としては、バーレーンはセパンによく似ている。路面温度が高く、アスファルトの摩耗性が高い。タイヤのパフォーマンスの点では、いわゆる“リヤ・リミテッド”(リヤの限界点で全体のパフォーマンスレベルが決まる)の性格だ。とはいえ、バーレーンはセパンに較べれば楽だともいえる。セパンは低速コーナーが多く、必然的に大きなトラクションをかける場面が多かった。バーレーンでのタイヤの課題は、ブリスターをどう防ぐか、砂埃によるグリップ変化にどう対応するかだ。砂埃はどうしてもコース内に入ってきてしまうからね。しかし私たちは、ミシュランが競争力のあるパッケージを提供してくれると信じている」