F1グランプリ2005年シーズンの開幕戦、オーストラリアGPがメルボルンのアルバートパーク・サーキットで幕を開け、金曜午前のフリー走行1回目で新チーム、レッドブル・コスワースのテストドライバー、ビタントニオ・リウッツィがいきなりのトップタイムをマークした。
3月4日(金)、午前11時からのフリー走行1回目の天候は晴れ、気温20度、路面温度32度、湿度52%というコンディションでセッションは幕を開けた。
ザウバーのジャック・ビルヌーブが真っ先にコースイン。リウッツィ、ロバート・ドーンボス、クリスチャン・クリエン、ペドロ・デ・ラ・ロサ……と続いてコースイン。昨年の覇者、フェラーリの2台は開始11分にインスタレーション・ラップを行っている。
セッションが始まって13分、初めてフルに1周をこなしたのはリウッツィで、1分33秒405をマーク。すぐに1分30秒512にタイムアップした。
リウッツィのタイムを破ったのはデ・ラ・ロサで、トヨタのサードドライバー、リカルド・ゾンタがこれに続く。トップチームのサードドライバーだけが積極的に走行を重ねるという予想通りのパターン。ルノーのフェルナンド・アロンソなどはまだ私服のままだ。
今年のレギュレーションへの対策も各チーム盛んだ。開始25分にはルノーのジャンカルロ・フィジケラがピットイン、フロント・ウイング調整と給油をしてすぐにピットアウト。今季の実戦シミュレーション第一号である。先ほどまで私服だったアロンソもコースイン。
今季のトラブル第1号は、ジョーダンから参戦の初のインド人ドライバー、ナレイン・カーティケヤン。開始31分にエンジン右バンクから白煙! 1周以上してようやくピットイン。
トップはセッションも半分を過ぎようかというあたりまで、マクラーレンのデ・ラ・ロサ、トヨタのゾンタ、レッドブルのリウッツィの間で揺れ動く。開始33分にはデ・ラ・ロサがトップに立つが、45分にはリウッツィが1分25秒967でこれまでのタイムを大きく塗りかえトップに立った。
メルボルンまで、昨年型マシンでの参戦許可が降りなかったミナルディは、結局この日もフェラーリのサインが降りず、11時48分にはガレージのシャッターを閉めてしまった。両ドライバーとも1周もこなしていない。
佐藤琢磨は、どうやらセッティングに悩んでいる模様。終盤まで2004年タイプのフロント・ウイングを装着していたが、終了5分前に新型のスプーン・ウイングに変更。BARは2種類のウイングを持ち込み比較テストをしている。
そして12時、チェッカー。新チームレッドブルのテストドライバー、リウッツィの1分25秒967が結局トップタイムとなった。デ・ラ・ロサ、ゾンタ、ファン-パブロ・モントーヤ、デイビッド・クルサード、フェリペ・マッサがトップ6。セクタータイムトップはセクター1、3がリウッツィ、2がゾンタとなっている。
セッション終盤から曇り気味となり、チェッカー時の気温は20度、路面温度26度だった。