ミシュランはこの週末を今シーズンの転機にしたいと願っている。その舞台として彼らのホームレースでもあるフランスGPほどふさわしい場所はないだろう。
フランスGPを間近に控えて、ミシュランのピエール・デュパスキエは前戦インディで見せた彼らの好調さを再現する自信があると述べた。
「2週間前のアメリカGPでは、タイヤの性能以外のいくつかの要因が重なって勝利を逃してしまった。だが、レース後のレポートの多くは、ミシュランのタイヤが各パートナーチームにテクニカルな面での優位をもたらしたことを認めており、私としてはたいへん満足できるものだった」
「今週末のマニ‐クールでも、私たちはそれと同じレベルの性能と安定性を提供できると確信している」
「母国でレースをできるのはうれしいものだが、私たちのフランスGPへのアプローチは他のどのイベントと比べてもまったく変わらない。このサーキットについての知識が何らかのアドバンテージをもたらすことはない。ここはプライベートテストには使用されていないからだ。しかしながら、私たちがマニ‐クールの路面の微妙なニュアンスをよく理解しているという言い方は可能だろう。そのことは、昨年BMWウイリアムズF1チームがミシュランタイヤで圧倒的な1−2フィニッシュを記録したことでも証明されている」
昨年のラルフ・シューマッハー(ウイリアムズ)の優勝は、ミシュランにとってフランスGPでの6勝目だった。それまでの5勝は、ジャン‐ピエール・ジャブイーユ(ルノー、1979年)、アラン・プロスト(ルノー、1981年、1983年)、ルネ・アルヌー(ルノー、1982年)、ニキ・ラウダ(マクラーレン、1984年)が記録した。
さて、今週末ミシュランはどんなタイヤを使うのだろう?
「フランスでは当社のレンジの中でミディアムセクターのタイヤを使用する。6つのパートナーチームは、2種類用意されるドライタイヤのいずれかを選択することになる」とミシュランのF1プログラムマネージャー、パスカル・バセロンは言う。
「マニ‐クールでの最大のチャレンジは、超高速の右コーナー、エストリルで発生するきわめて大きな負荷にタイヤが耐えられるようにすることだ。そこはラップ全体の中では5%を占めるにすぎないが、あのコーナーがあるというだけの理由でソフトなコンパウンドを使うことができない」
「フューエルエフェクトは平均的で、ラップタイムに及ぼす影響は10kgあたり約0.3秒というところだろう」