パナソニック・トヨタ・レーシングのドライバー、クリスチアーノ・ダ・マッタが、今週末マニ−クールで開催されるF1世界選手権第10戦フランスGPに向けて、展望を語る。
Q:トヨタは、アメリカGPで4ポイントを獲得して、マニ−クールに向かうことになりますね。波乱に富んだレースでしたが、そのリザルトは、チームのインディアナポリスでの実力をどれくらい正確に反映しているのでしょうか?
クリスチアーノ・ダ・マッタ(以下CdM):僕らがインディアナポリスで獲得したリザルトは、正真正銘のものだよ。僕らはマシンから今年最高のパフォーマンスを引き出せたし、まさにペースを取り戻したんだ。コースはウチのマシンにとてもよく合っていたから、プラクティスセッションでは常にコンペティティブだった。予選は、僕はあまりうまく行かなくて、いいラップタイムを出せなかったけど、レースに向けてはいいマシンがあることは分かっていた。それをまったく結果につなげられなかったのは、ただもう残念だよ。1周目に他車に追突されてしまったからね。
Q:去年、パナソニック・トヨタ・レーシングは、フランスGPで1ポイントを獲得しましたね。マニ−クール・サーキットには、今年のマシンに合うところがあるのでしょうか?
CdM:マニ−クールはとてもスムーズなコースで、理論上はいくらか僕らの助けになるはずだ。今年は、バンプに悩まされているからね。その点からすると、このコースはインディアナポリスに似ているんだ。だから、あまりかけ離れていないパフォーマンスが望めればいいなと思っているよ。しかし、比較的ハイダウンフォースのサーキットなので、それは現在のところ、僕らにとって特に有利ではないね。僕らは去年、アメリカではすごく強かったから、今年ももっといい成績を期待していたんだ。でも、去年僕らは、マニ−クールではあまりいい週末を過ごせなかった。最終的にはポイントを獲れたけどね。
Q:あのコース自体は好きですか?
CdM:マニ−クールは、まあまあのサーキットだよ。お気に入りのコースではないけど、嫌いなコースでもない。一番の特徴は、高速のシケインだ。高速コーナーもいくつかあって、それが非常に低速のセクションと結びついている。追い越しがしやすいサーキットではないけれど、不可能ではないよ――特にヘアピンではね。
Q:好きなコーナーはありますか?
CdM:最初の1、2コーナーが好きだね。高速でとても長いコーナーだよ。高速のシケインも、ドライバーにとってチャレンジングだ。それに、去年できた、コースの終わりにある新しいセクションは、以前よりは少しよくなったよ――特に最終シケインはね。
Q:今年は、パナソニック・トヨタ・レーシングにとって厳しい年になっていますが、全体としては、今季はどれくらい楽しめていますか?
CdM:シーズンを楽しんではいるけど、それと同時に、期待したところまで行けていないことで、フラストレーションも感じているよ。見ての通り、僕らは思っていたようにはシーズンをスタートできなかったし、今よりもずっといいリザルトを期待していたんだ。でも、レースカーをドライブするのは、いつだって楽しいものさ。ポイントを獲ったり、期待していたようなポジションを争ったりしていれば、もっとずっと楽しかったかもしれないけれど、それでもマシンをドライブするのは大好きだ。レースの週末を迎えるのは嬉しいし、テストでマシンに取り組んで、新しいことや問題の解決策を見つけようとするのも楽しいよ。
Q:フランスGPの前には何をしますか?
CdM:GPのためにフランスへ行く前に、僕はイギリスへ行って、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードに参加するんだ。去年参加して、本当にいいイベントだと思ったよ。ファンからの声援は、本当に驚異的だ。残念ながら、ドライバーの身ではあちこち見て回ることはできないけれど、すごく楽しみにしているんだ。僕とオリビエ(パニス)とリカルド(ゾンタ)が交代で、去年型のTF103をドライブすることになっている。さらに僕は、2002年にチャンピオンを獲ったときのCARTマシンをドライブするという楽しみもある。きっと楽しいと思うよ!