去年のいまごろ、ウイリアムズのラルフ・シューマッハーはフランスGPで優勝を飾った。しかし、今年のラルフはいまだ表彰台フィニッシュも成し遂げていないばかりか、次戦フランスGPに出場するために、まずは体調の回復を図らなければならない状態だ。
アメリカGPで大クラッシュを起こした後、インディアナポリスのメモリアル病院に運ばれたラルフに関し、BMWモータースポーツのマリオ・タイセンはロイター通信に対して、2週間後のフランスGPへの出場は微妙だと語った。
「出場には疑問符がついている」とタイセン。「もっとも、最終的には彼自身が決めることだけどね。大事をとって1日入院することになるが、月曜日になったらフランスGPについて彼が決めることになる」
有名なブリックヤード・オーバルの一部を利用したインディ・ロードコースのメインストレートへ向かう最後のコーナーでウォールに激突したラルフは、幸い後続車に追突されずに済んだ。15分ほどかかってコクピットから救出されたものの、脳震盪と打撲以外、身体に異常は認められていない。
チーム代表のフランク・ウイリアムズは次のようにコメントした。「ラルフは大丈夫だ。動かせないところはない。ただ、腹部が少し痛むのと打撲をしている。とはいえ、私が聞いたところでは、1週間は入院する予定だ」
病院にいるラルフを見舞ったタイセンによれば、ラルフは背中の痛みを訴えているとのことで、この痛みのためにフランスGPへの出場が微妙になっているという。ラルフは昨年の9月、モンツァでのテスト中の大クラッシュで脳震盪を起こし、イタリアGPを欠場した。このときは、リザーブドライバーのマルク・ジェネがモントーヤとコンビを組んでGPに出場し、4ポイントを獲得した。次戦フランスGPでドライバー交代をするかどうかは、ラルフの決断を待ってから決定する。