F1世界選手権第3戦バーレーンGPの公式練習3回目と4回目に続き、公式予選が行われた。
バーレーン王国は、宗教の自由は認められているが、国民の85%がイスラム教の信者であり、イスラム暦に従い木曜が週末となり金曜が休日。土曜、日曜は平日となるが、中近東で初開催のF1GPを前にした予選には、“ブルカ”と呼ばれる布で全身を覆った女性と、多くが口髭を蓄えて、白い“トゥーブ”をまとった男性などがバーレーン・インターナショナルサーキットへと詰め掛けた。
午前10時から45分間行われた公式練習3回目では、オリビエ・パニスが1分31秒962で12番手。クリスチアーノ・ダ・マッタが1分32秒182で13番手。続いて午前11時15分から45分間行われる予定だった公式練習4回目は、最終コーナーの縁石でパンクが相次いだために、修復作業を行い5分遅れで開始され、クリスチアーノ・ダ・マッタが1分30秒499で7番手。オリビエ・パニスが1分30秒934の10番手で、午後に2回行われる公式予選に臨む事となった。
これまでより1時間早く、午後1時から行われることになった公式予選1回目は、気温31度、路面温度49度の中で、前戦マレーシアGPの成績順にタイムアタック。9番目にコースインしたクリスチアーノ・ダ・マッタは、1分31秒329で12番手。12番目にコースインしたオリビエ・パニスは、1分31秒001で5番手。その後、午後2時から行われた決勝グリッドを決める予選2回目は、予選1回目の成績の逆順でタイムアタック。9番目にコースインしたクリスチアーノ・ダ・マッタは、1分31秒717で予選9番手。16番目にコースインしたオリビエ・パニスは、1分31秒686で8番手となり、明日行われる中近東初のF1GP決勝レースへと挑むこととなった。
オリビエ・パニス
「今シーズンは、異なる問題を抱えてスタートしてしまったが、スタッフ全員が良く頑張り、改善を推し進めてくれた。そして、今、我々は、毎レースごとに最適化を図り、着実な進歩を見ることが出来る。今日の予選は、満足できるもので、トップ10に2台が入れたことは、さらに、強力なマキシマムアタックを可能にしている。我々は、正しい戦略を見出しており、これまでの2戦で実証した信頼性とともに、明日の決勝レースでは、何としても完走し、ポイントを獲得せねばならない。チームは一団となり働いており、今日は、その成果が発揮された」
クリスチアーノ・ダ・マッタ
「このバーレーンでのパフォーマンスと、今朝の公式練習の結果には驚いている。TF104が、ここのスムーズな路面に合っているとは思っていたが、ミシュランタイヤも我々に味方してくれた。予選では、初めのセッションでは、少量の燃料でアタックを試みたが、路面は、今朝と同じくらいに荒れていた。2回目のタイムアタックは、燃料を満たして走行したが、9番手を確保することが出来て満足している。トップ10に2台が入ったことで、2週間前にマレーシアで惜しくもポイントを逃した雪辱を晴らすことが出来ると思う」