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トロロッソ・ホンダ F1日本GP密着:土曜の歓喜から一転。金曜の走り込み不足が響いた決勝

2018年10月8日

 ホンダのホームコースである鈴鹿で6番手と7番手というポジションからスタートしながら、2018年シーズン最高の予選結果を日曜日のレースで結果に結びつけられなかったトロロッソ・ホンダ。レース後、田辺豊治F1テクニカルディレクターは、その原因を金曜日の走り込み不足あったと指摘した。

2018年F1第17戦日本GP 田辺豊治F1テクニカルディレクター


「金曜日のフリー走行2回目で(ピエール・)ガスリーが(燃料系のトラブルによって)走り込みができず、レースに向けてさまざまな情報をそろえきれなかったことが大きく響いていたと思います。そのため、レースディスタンスでの競争力がライバル勢に比べて足りず、予選ポジションを維持することができなかったと分析しています」


 そのさまざまな情報の中で、最も重要だったのが、タイヤのロングランデータだった。トロロッソ・ホンダは予選でQ3へ進出できる自信を持っており、スーパーソフトタイヤでスタートした後、ソフトタイヤでつなぐ1ストップ作戦をプランA(第1戦略)にしていた。


 ところが、ガスリーはフリー走行2回目は最後の15分程度しか走ることができず、ソフトタイヤでのロングランデータがなかった。チームメイトのブレンドン・ハートレーはロングランをしていたが、このときガスリーとハートレーではパワーユニットのドライバビリティが異なっていたため、PUのセッティングも違い、ドライビングも変わっていたため、タイヤのデグラデーション(劣化)の状況に関しては、チームメイトの情報をそのまま利用することができなかった。


 日曜日のレースでは、ピットストップ後に履く、ソフトタイヤでの周回数を無理のない範囲に抑えたいため、スタート時に装着していたスーパーソフトの周回数を延ばす必要があった。しかし、結果的にそれが裏目に出た。7番手を走行していたガスリーは、8番手と9番手を走行していたフォース・インディア勢にアンダーカットを許してしまった。


「ピットストップのタイミングについては、終わってからあれこれ言うのは簡単です。とはいえ、タイヤのデグラデーションの読みや他チームがニュータイヤに変えた直後のペースや自分たちのピットイン後のペースなどを考えると、今回はもう少しやりようがあったという思いは正直あります」(田辺)

■ホンダの新パワーユニット、スペック3には一定の評価


2018年F1第17戦日本GP ブレンドン・ハートレー
2018年F1第17戦日本GP ブレンドン・ハートレー

 ただし、第16戦ロシアGPで初投入し、今回熟成して、満を持して日本GPで投入したスペック3については、一定の評価を下した。


「今回、新しいスペックを鈴鹿に入れたことで、パワーユニットのパフォーマンスとしては、明らかに向上していることは確認できました。一方で、パワーユニットのセッティングという部分においては、週末を通していろいろと調整しましたが、まだ完璧じゃなかった部分もあって、特にガスリーに対しては、最適な状況でレースのすべてのラップを使うことができませんでした」(田辺)


 土曜日の歓喜から一転、日曜日は落胆することになったトロロッソ・ホンダとしての初めての鈴鹿。しかし、ホンダはすでに次へ向けて前進し始めている。


「当然、フラストレーションがたまる結果です。ただ落ち込んでいても仕方ないので、次、頑張ろうとスタッフたちには声をかけました。終盤戦と2019年に向けて、やるべきことはたくさんあるので、これからも開発を続けていくだけです」


「今週、鈴鹿でレースを戦ったメンバーが次のアメリカGPへ出発するまでの間、(栃木県の本田技術研究所)HRD Sakuraへ行って、開発メンバーと協力して今後に向けた準備を行います。これはホンダのメンバーだけでなく、トロロッソのメンバーも同様で、すでに昨日(土曜日)からHRD Sakuraに来ていますが、このあともほかのエンジニアたちがHRD Sakuraに来て、サポートを行ってくれることになっています」


 最後に、田辺TDは温かい応援を贈ってくれたファンにも感謝した。


「鈴鹿では本当に多くの応援をいただき、ありがとうございました。鈴鹿はホンダのホームコースなので、われわれは毎年経験していることですが、今年パートナーを組んだトロロッソは初めてのことだったので、とても驚いていたと同時に喜んでいました」


「残念ながら、レースでは皆さんが期待しているような結果を残すことはできませんでしたが、何度かオーバーテイクするシーンを見せられたので、喜んでいただけたとしたら幸いです。鈴鹿だけでなく、これから行われる海外のレースもありますし、来年もここに帰ってくるので、引き続き応援をよろしくお願いします」



(Masahiro Owari)




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