メルセデスAMGの強さが際立った開幕戦オーストラリアGPから2週間、F1は灼熱の地マレーシアにやって参りました。この第2戦も、やはりメルセデスAMGが無敵の強さを見せるのか? それとも、太刀打ちできるチームが現れるのか? また、開幕戦で苦しんだマクラーレン・ホンダの上昇度合いは? 本日行われたフリー走行2回目の結果から、読み解いてみることにしましょう。
フリー走行1回目はニコ・ロズベルグ、2回目はルイス・ハミルトンと、結果を見るとはやりメルセデスAMGの速さが抜けている感は否めません。ただし、レースで重要なのはロングランのペース。たとえ一発のアタックタイムが速くても、長く安定して走ることができなければ、上位を狙うのは難しいのです。ということで、メルセデスAMGのロングランペースを検証します。
ハミルトンはフリー走行1回目に発生したマシントラブルを修復した影響で、走行開始が遅れました。そのため、あまり多くの周回数をこなすことができていません(結局最後も、ピットに呼び戻される格好でした)。一方のロズベルグは、合計26周を走り、ミディアムタイヤを履いて10周のロングランを実施しています。この時のペースは安定しており、デグラデーション(タイヤの劣化によるラップタイムへの影響)は1周あたり0.17秒程度でした。多くのチームが粗い路面と高い気温に苦しむ中、この数字は非常に良いものだと言えるでしょう。
ただ、このメルセデスAMGよりも良いペースで走っていたチームがあります。それがフェラーリです。キミ・ライコネンはミディアムタイヤを履き、11周のロングランを実施。デグラデーションの値は1周あたり0.1秒程度と、メルセデスAMGよりもタイヤに優しく、より速いペースを持続できそうに見えます。走り出しもメルセデスAMGとほぼ同等なので、たとえ予選で前方のグリッドを奪われたとしても、フェラーリが背後を突くというレースが、展開されるかもしれません。