2014年F1第12戦ベルギーGPは24日(現地時間)、サーキット・デ・スパ・フランコルシャンで44周の決勝レースが行われ、レッドブルのダニエル・リカルドが前戦ハンガリーに続く今シーズン3勝目を挙げた。ケータハムのアンドレ・ロッテラーはリタイアに終わった。
シーズン後半戦の幕開けを告げる第12戦ベルギーGP。決勝日のスパ・フランコルシャンはレース直前にわずかながら雨が降ったもの、時間が進むとともに青空が広がり、終始ドライコンディションで行われた。
レースは、好スタートを決めた2番グリッドのルイス・ハミルトンがホールショットを奪い、3番手スタートのセバスチャン・ベッテルも2番手に浮上、ポールシッターのニコ・ロズベルグは3番手にポジションを落とし、ハミルトンにとっては願ってもない展開になるかと思われた。しかし、翌周のケメルストレートエンドの立ち上がりでハミルトンの左リヤタイヤとロズベルグのフロントウイング翼端板が接触。これでハミルトンはタイヤバーストを喫してポジションを最後尾近くまで落とすと、ロズベルグもマシンバランスが崩れ、本来のペースを失ってしまう。
最初のピットストップでフロントノーズの交換を行ったロズベルグは、それまでに2番手に浮上していたレッドブルのリカルドとセバスチャン・ベッテルの先行を許してしまう。ロズベルグはこのセカンドスティントで後ろを走っていたウイリアムズのバルテッリ・ボッタスにもオーバーテイクも許すと、さらに18周目のバスストップシケインではベッテルをオーバーテイクする際にタイヤをロック。フラットスポットを作ってしまい、早めのピットストップを余儀なくされてしまった。
一方、その間トップを走るリカルドはファステストラップを織り交ぜながらジワジワと2番手以下との差を拡大。29周目に2度目のピットストップを終えると、リカルドは2番手までポジションを回復していたロズベルグに3秒近くまで迫られるも、序盤に早めのピットストップを行ったロズベルグが34周目に3回目となるピットに向かったため、先頭を走るリカルドが再びセーフティリードを築くことになった。
結局レースは、リカルドがソフトタイヤで追い上げを見せたロズベルグを振り切り、前戦ハンガリーに続く今シーズン3勝目をマーク。ロズベルグに次ぐ3位には、同郷の先輩キミ・ライコネンとの争いを制したウイリアムズのボッタスが入った。
ライコネンは4位と惜しくも表彰台に届かなかったものの、得意のスパで復活を印象づける力強いパフォーマンスを披露。5位は残り数周でケビン・マグヌッセン、ジェンソン・バトン、フェルナンド・アロンソとの激しいバトルを制したベッテルのものとなった。