最新記事
- グランプリのうわさ話:オースティン、コース...
- JRPA日本レース写真家協会が2024年モータース...
- ルーキーレース延期の理由のひとつはロジステ...
- ルノーの次世代F1パワーユニット救済を求める...
- 2025年用ピレリF1タイヤのテストにメルセデス...
- F1、巨大複合企業グループ『LVMH』と10年のグ...
- 【角田裕毅を海外F1ライターが斬る】マルコの...
- シーズン後の新『F1ルーキーレース』、2024年...
- F1パワートレイン事情:ハミルトンがアゼルバ...
- 「いじめに遭い、本当につらい時期があった」...
- 苦戦するチームに「特効薬はない」アルピーヌ...
- 松田次生のF1目線:ドライバーに求められるセ...
【F速目線】バーレーンGPの注目ポイント
2014年4月7日
●メルセデスはまだ本来のポテンシャルを隠している!?
1950年5月13日、イギリスはシルバーストン・サーキットで行われた最初のF1グランプリ。それからちょうど900戦目という節目のレースになったのが、今回のバーレーンGPです。その記念すべきレースで圧倒的な強さを見せたのは、前2戦に引き続き、メルセデスの2台でした。
圧巻だったのはセーフティカーランが解除された47周目からフィニッシュまでの11周。ルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグは、3番手以下より1周あたり2〜3秒速いペースで二人きりのバトルを展開したシーンです。その僅か11周で築いた差は25秒。しかも、激しいバトルをしながらです。このパフォーマンスから判断するに、メルセデスの2台はまだまだポテンシャルを隠しているのではないでしょうか?
もうひとつ、その兆候が見えるデータがあります。それは、タイヤのデグラデーション(タイヤの性能劣化に伴うタイムの落ち幅)です。決勝トップ10のマシンはいずれも、第1および第2スティントで1周あたり0.1秒〜0.25秒程度のデグラデーションを起こしていましたが、メルセデスの2台はこの値が異常に低く、1周あたり0.02〜0.09秒。タイヤを労わって走ったためにこの値になっていると想像でき、もし全開で走っていたら他車をどれだけ引き離したのか……。メルセデスと他車の性能差はもしかしたら3%以上、つまり決勝レースで全車を周回後れにするほどの差があるのかもしれません。
●チームメイト同士“ガチンコ”バトル
しかし、ハミルトンとロズベルグのチームメイトバトルは、実に見応えがありました。F1ドライバーにとってチームメイトとは、負けることが絶対に許されないもっとも身近なライバル。基本的には同じ道具を与えられているわけですから。そのため、意地と意地がぶつかった激しいバトルが、フィニッシュまで続けられたのです。
今回のレースは、そんなチームメイト同士のバトルが多く見られました。終盤のフォース・インディア勢同士の争い、偉大なチームメイトに打ち勝ったレッドブルのダニエル・リカルド、前戦のお返しとばかりに「僕の方が速い」と無線で暗にチームオーダーを要求したウイリアムズのフェリペ・マッサ。そのどれもが、見応えある戦いであり、F1の面白さを再認識させてくれました。
●ウイリアムズの後退と、フォースインディアの躍進
今回のレースで気になったのは、ウイリアムズが7位と8位に終わったことです。マッサの「レッドブルの後ろではなく、フォース・インディアを攻める位置にいなければならなかった」というコメントにもあるように、ウイリアムズのマシンは、バーレーンで2番目に高いポテンシャルを持っていたにも関わらずです。
原因のひとつとして想像できるのが、デグラデーションの大きさです。最初のスティントでマッサが3番手、バルテリ・ボッタスが5番手を走行していましたが、1周につき0.1〜0.2秒ずつペースが下落。ボッタス僅か10周でピットインしてしまい、3回ストップ戦略を採らざるを得なくなってしまいました。
前戦後にも述べたとおり、ウイリアムズのマシンはドラッグが低く、ダウンフォースもそれほど大きくないマシンだと思われます。そのため、コース各所で横滑りやホイールスピンを起こしてタイヤを傷めてしまったのでしょう。とはいえ、このデグラデーション値は他のマシンに比べて極端に酷いものではなく、もしマッサだけでもあと数周我慢して2ストップ戦略を実行していれば、異なる結果が出ていた可能性もあるように見えます。
一方、フォース・インディアは開幕戦から一貫して好成績を残し、ついに表彰台の一角を手にしました。セルジオ・ペレスにとっては2012年のイタリアGP以来、チームにとっては2009年のベルギーGP以来と、どちらも久々の登壇。レース中の最高速もふたり揃って上位にランクされており、これが大きなアドバンテージになったはずです。
なお、実は今回のレースでは、多くのチームが前戦よりもメルセデスとのパフォーマンス差を縮めてきました。しかし、レッドブルとフェラーリだけは、その差を開かれてしまう結果になっています。もちろん、コース特性に合わなかったということもできるでしょうが……今後の挽回に期待したいところです。
関連ニュース
9/20(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
9/21(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
9/22(日) | 決勝 | 結果 / レポート |
1位 | マックス・フェルスタッペン | 331 |
2位 | ランド・ノリス | 279 |
3位 | シャルル・ルクレール | 245 |
4位 | オスカー・ピアストリ | 237 |
5位 | カルロス・サインツ | 190 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 174 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 155 |
8位 | セルジオ・ペレス | 144 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 62 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 24 |
1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 516 |
2位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 475 |
3位 | スクーデリア・フェラーリ | 441 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 329 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 86 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 34 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 31 |
8位 | ウイリアムズ・レーシング | 16 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 13 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
第18戦 | シンガポールGP | 9/22 |
第19戦 | アメリカGP | 10/20 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/27 |
第21戦 | サンパウロGP | 11/3 |
第22戦 | ラスベガスGP | 11/23 |