元ルノーF1のドライバー、ネルソン・ピケJrが、フォース・インディアとの交渉が進んでいるとほのめかした。フォース・インディアの来季ドライバー候補としては、2009年のドライバー、エイドリアン・スーティルとビタントニオ・リウッツィの他に、ペドロ・デ・ラ・ロサとポール・ディ・レスタの名前も挙がっている。
クラッシュゲートの当事者であるピケがF1に復帰するのは難しいというのが大方の意見だ。しかしピケの父親である3度のワールドチャンピオン、ネルソン・ピケは息子の復帰のためには喜んで資金援助を行うと見られており、彼を雇うのをいとわないチームもあるかもしれない。新規チームのカンポスとマノーはピケに関心を示していると言われている。
ピケは先週末、フェニックス・インターナショナル・レースウェイでレッドホース・レーシングにおいてNASCARトラックを経験している。NASCARに強い興味を感じていると認めるピケだが、現時点でフォース・インディアとの交渉が進んでいるとも示唆している。
「今、フォース・インディアとの距離が縮まっている」とピケはブラジルのglobo.comに対してコメントした。
「しかし僕はNASCARに強い関心を持っているので、まだどうなるのか分からない。アメリカでの状況を知るまでは決断を下したくない。だから、ドライバーやチームオーナーに会いに来た」
「技術的にはF1の方が圧倒的に勝っているのは確かだ。F1は世界一だからね。でも僕は、楽しめるならカートレースでもかまわないってことが分かった。重要なのは、競争することだ」
フォース・インディアは2009年のドライバー、スーティルとリウッツィを来季も起用する可能性が高いと見られてきたが、テクニカルパートナーであるメルセデス・ベンツのつながりで、マクラーレンのテストドライバーのデ・ラ・ロサやDTMでメルセデスをドライブするディ・レスタの名前も候補として挙げられている。カンポスとの契約の可能性が潰えたと見られるデ・ラ・ロサは、2009年シーズンの前にフォース・インディアでテストを行った経験を持つ。ディ・レスタは、今週フォース・インディアのファクトリーでシート合わせを行ったといわれており、12月に行われる若手ドライバー専用テストでVJM02を走らせるのではとウワサされている。