近い将来にホンダに続いてF1から撤退するつもりはないと明言したトヨタは、F1のチームへの分配金を増やすべきだというフェラーリの主張への支援にまわった。
TMG社長ジョン・ハウエットは、フェラーリのルカ・ディ・モンテゼモロ会長を支持する発言を行った。英タイムズ紙に対して彼は、バーニー・エクレストンの支配するフォーミュラワン・マネージメント(FOM)が、あまりにも多くの取り分を得ており、各チームと、商業権保持者と、他の関係者の間で、F1の収入をどう分配するかについて、見直すべき時が来ている、と語った。
「私が思うに、(チーム連合である)FOTAの大多数の立場としては、現代のプロスポーツの収入は通常なら、資産の所有者や商業権の保有者よりも、参加者に有利に分配されるものだと、人々は感じている」とハウエットは指摘した。
「人々は話し合いを始めたがっており、他の多くのプロスポーツの現状に見合うような、もっと安定したバランスを手に入れたがっている」
FOMはF1から発生する収入の約半分を手にし、残りを他のいくつかのグループで分け合っている。各チームは成績に応じて分配金を受け取っている。
「それ(分配の見直し)は、私たちが話し合い、理解すべきことだ」と彼は述べた。
「(FOMの)50%の付加価値とは何なのか? それは私たちに何をもたらし、このビジネスを拡大することを可能にしてくれるのか? もしF1を、GP2のようなシリーズとは異なる独自のものとしたいなら、核となるインフラや、このスポーツへの参加に関して、何らかの再投資があってしかるべきだ」
エクレストンは月曜に、モンテゼモロのフェラーリが、ライバルよりも大きな取り分を受け取っていると明かした。ハウエットの考えでは、発表されたルール案のいくつかに反対することでまとまった、各チームの新たな団結を、エクレストンが損なおうとしているのかもしれないという。
「(エクレストンは)そう(FOTA内部の不和を起こそうと)しようとしているのかもしれない。しかし、得られている情報すべては非常に透明で、メンバー間にはっきりと共有されているので、たいしたことではない。誰もが(フェラーリの)歴史的なステータスを認識しているのだから」とハウエットは主張した。
エクレストンは、F1はフェラーリの忠誠を“買った”と発言した。マニュファクチャラーが提案していたF1のライバルシリーズから、フェラーリは離脱し、同チームはライバルチームよりも多くの取り分を与えられることでこれに“報いられた”のだという。