ニコ・ロズベルグは、厳しかった2008年シーズンを過去のものとして、自分とウイリアムズチームを成功へと導くことに集中する必要があると認めた。
ロズベルグは、ウイリアムズチームとの3年目を、開幕戦でのF1初表彰台という輝かしい形でスタートした。その後は期待ほどの活躍はできなかったものの、セーフティカーに影響された9月のシンガポールGPでは自己ベストの2位を獲得している。
しかし彼は、選手権13位という結果は自分の望んでいたものではなく、ウイリアムズとの4年目に向けて、頑張らねばならないと認めている。
「シーズン中に、何度かいい時があったのはよかったが、僕らにとって困難な一年だった。望んでいたようなところまでは行けなかったからだ」と彼はチームの公式ウェブサイトで語った。
「それでも、僕らは多くを学んだし、それが2009年にさらに活躍するために役立つだろう」
「僕がよかった時というのは確かに、表彰台に乗れたメルボルンとシンガポール、それからモナコの予選だった。よくなかった時は多分、モナコのレースと、速さがなかった上海のような場所だったと思う。とはいえ僕は、情勢が少し厳しくても、戦い続けるということを学んだ」
2009年シーズンには、F1の規定に近年で最大の変更が行われる。ロズベルグと同僚の中嶋一貴は、3月下旬にメルボルンでシーズンが開幕する際にドライブすることになるはずの新しいパーツをつけたマシンをすでに体験した。
不釣り合いなウイングをつけた暫定マシンを“醜い”と表現した同僚に追随するのはこらえて、ロズベルグはこの変更がF1の面白さを増すかどうかに集中することにした。そして、新しい空力規定が“物事をこれ以上悪くはしないはず”と述べた。
「(2009年のパッケージは)実のところ、たいして変わらない」と彼は主張した。
「ひとつ変わるのは、タイヤの摩耗で起こることだろう。マシンのバランスが変わったので、グルーブドタイヤでこれまでそうだった以上に、ある特定の走行ではオーバーステアの傾向が強まるはずだ。(スリックタイヤに戻ることは)重要な変化だとは思わない。どのチームも今のマシンで、それに関する経験を持っていないという事実を除けばね。僕らはみんな、スリックタイヤからどうやって最大の力を引き出したらいいのかを、できる限り早く学ぶ必要がある」
厳しかったシーズンの終わりに観光の休暇を取り、ロズベルグは今や完全に来シーズンに集中している。そして、テストコースとワークショップとジムで時間を過ごし、新たな厳しい開発プログラムに備えている。
「常にポイント圏内でフィニッシュできるようになりたい」と彼は述べた。
「僕にはすでに、この冬に向けて完全なプログラムがあるし、オーストリアでほとんどの時間を過ごすので、その大部分をそこで行うことになる」
「とはいえ、ファクトリーで時間を過ごすことも重要だけれど、ただエンジニアたちと過ごすだけじゃない。チームの他のメンバーみんなに会うのも嬉しいことだ。年間を通じて、チームの本拠でマシンに頑張って作業を行ってくれている人たちが大勢いるのに、シーズン中はそういう人たちに、思うように会うことはできない。冬は、そういう人たちとお喋りをして旧交を温めるのにいい時だよ」