フォース・インディアでは最近、7名ものドライバーがテストを行い、2008年のラインナップが注目の的となっている。しかし、当初は同チームの空席はひとつであると言われていたが、ふたつになるかもしれないとの見方が出てきた。
ラルフ・シューマッハー、ジャンカルロ・フィジケラ、クリスチャン・クリエン、ビタントニオ・リウッツィ、フランク・モンタニー、ロルダン・ロドリゲス、ギド・バン・デル・ガルデといったドライバーたちが、フォース・インディアチームで、冬季テストに参加する中、これまではエイドリアン・スーティルのシートはほとんど確定と見られてきた。
スーティルは、フォース・インディアとの間に来季の契約があるのだが、チーム代表のコリン・コレスが最近、空席がふたつになるかもしれないとほのめかした。スーティルは、フェルナンド・アロンソの離脱でマクラーレンにできた空席に座るドライバー候補として名前を挙げられてきた。24歳のスーティルは、マクラーレンのエンジンサプライヤーでありパートナーであるメルセデスにとっては間違いなく魅力的な選択肢だろうが、ロン・デニスの希望リストのトップに載っているとは見られていない。
先週のヘレステストでロドリゲスがこう語ったと、スペインのディアリオAS紙が伝えている。
「スーティルは、もっといいマシンのオファーがあれば、離脱するかもしれないと思う」
一方、ラルフ・シューマッハーは、すでに自分が2008年にフォース・インディアのドライバーになることはないだろうと発言している。彼のテストは、メカニカルトラブルやコースアウトによりたびたび中断され、順調にはいかなかった。ラルフは後になって、F1マシンを本気でドライブするのはこれが最後になりそうだ、とほのめかしており、同チームの来季のシートを求めることはないかもしれないと述べている。
「ラルフはテストのために来たが、チームのシートを争うために来たわけではなかった」とチームオーナーのビジャイ・マルヤがPTI通信に対して語ったという。マラヤは、ラルフの個人的な友人でもある。
「彼は自分の言うべきことを言ったし、私としては問題ない」
チーム代表のコリン・コレスは、先週のヘレステストでのラルフのパフォーマンス不足について、とりなす発言をしている。ラルフの出したタイムは、この日テストに参加した全20人のうち、最も遅かった。
「ラルフはとても堅実でいい仕事をした」とドイツのスポルト・ビルト誌に対して、コレスは語った。
「フレッシュタイヤで純粋に速いタイムを出そうとしたときに、赤旗が何度も出てしまったのだ」