現在マクラーレンとフェラーリの両チームの間にはスパイ騒動が起きているが、バーニー・エクレストンは、この騒ぎの影響でフェルナンド・アロンソ、ルイス・ハミルトンの両ドライバーのポイントが失われることは無いとコメントする一方、マクラーレンがコンストラクターズポイントを失う可能性はあると語った。
フェラーリが解雇したエンジニア、ナイジェル・ステップニー、そしてマクラーレン側でもデザイナーの1人が容疑をかけられている事件、“知的所有権”の受け渡しがその2チームの間であったのではないかというここ数週間の騒動により、両チームは今、大きく揺らいでいる。
マクラーレンは、何の情報も受け取っていないと強く主張し、自分たちのマシンにその内容が影響された過去はないと語っている。だがハミルトン、もしくはチームメイトのアロンソが、その罪状によって彼らのドライバーズポイントが失われてしまうのではないかという憶測に答える形で、バーニー・エクレストンがこの件に関して語った。
「ドライバーに対して何ら影響が及ぶことはない」とエクレストンは、タイムズ紙に対して答えている。だがその一方、マクラーレンはFIAの調査に対して憤りを感じるだろうが、結果によってはコンストラクターズ選手権のポイントを削減され、そして場合によっては罰金も科せられるかもしれないと語る。
「もしフェラーリから情報が与えられたとして、それは実際に使われたのか。そしてそれが使われたとしたら、マシンのパフォーマンスにどのように影響したのか。またそれが影響したラウンドはどこなのかを彼ら(FIA)は証明する必要がある」
「それが証明された場合には、マクラーレンはコンストラクターズのポイントを剥奪されるかもしれない。だが、だからといってそれがドライバーに対して何ら影響を与えることはない」とエクレストン。
今週末、マクラーレンとハミルトンにとっての母国グランプリが行われる。チームの上に大きな影がかかる恐れはあるが、現在選手権のリーダーであるハミルトンがポイントを失うことはないというニュースは、週末にシルバーストンに集う多くの観客、そしてハミルトン自身にとっては、ホッと胸をなでおろす知らせであることは間違いない。