パナソニック・トヨタ・レーシングは、2007年シーズン開幕戦となるオーストラリアGPへ向け、F1バーレーン合同テストへと再び戻り、後半の1日目を開始した。ラルフ・シューマッハーとヤルノ・トゥルーリが、先週のロングラン走行に続き、改良された空力とセットアップ作業を行った。
午前中は、ラルフ・シューマッハーがスピンを喫し、ヤルノ・トゥルーリがマイナーなクラッチトラブルの修復に見舞われるなど混沌とした。ラルフ・シューマッハーは不運にも縁石を乗り越えた際に車体が跳ね、その衝撃で軽く背中を痛めた。マッサージを受けた後、明日、完全な状態でテストに参加するために、午後の走行は休むことが決断された。
このため、午後は急遽サードドライバーのフランク・モンタニーがラルフ・シューマッハーの“TF107”とテストを引き継ぐことになった。ヤルノ・トゥルーリとフランク・モンタニーは、午後、セットアップ作業に取り組み、チームが“TF107”の全てを引き出すのに役立つ有意義なデータを収集した。ラルフ・シューマッハーは明日復帰し、ヤルノ・トゥルーリと共にテストを続行する予定。
ヤルノ・トゥルーリ
「午前中はトラブルのために若干時間を取られたが、午後はセットアップやタイヤのための走行と作業をこなした。“TF107”について異なるセットアップでさらに多くの経験を積み、全体的には好印象であった。風のためにセットアップの比較は難しかったが、それほど悪い一日ではなかった」
ラルフ・シューマッハー
「午前中にスピンを喫し、縁石を越える際に跳ねてしまうまでは問題なかった。残念ながら、背中を若干痛めて今日の運転は諦めざるを得なかった。状態はそんなにひどくはないが、今日は念のためにテストを休むことにした。明日はテストに復帰出来ると思う」
フランク・モンタニー
「私の走行は予定されていなかったので、午後、急にステアリングを任されることとなり、驚いたが、満足している。私は他のどのようなスポーツをするよりも、レーシングカーを運転し、良い結果を得ようと挑戦するのが好きだ。午後のテストは順調で、我々は異なるタイヤのテストと空力パッケージの評価という2つのテストを行った。今日は若干速く走ることが出来たが、特に予選走行へ向けた準備をしていたわけではない。ラップタイム自体は重要なことではなく、大事なのはラルフ・シューマッハーが開始したテスト項目を完了できたことだ。我々は日々、一歩一歩着実に進歩を進めている」
ディーター・ガス
レース&テスト・チーフ・エンジニア
「今日のプログラムはラルフ・シューマッハーの問題によってやや混乱した。彼は無事だったが、明日からの残り2日間、最善の状態でテストに臨むために、今日の午後は休ませるのが最良と決断した。幸運にもフランク・モンタニーが代わりに走行が可能だったので、我々のテストプログラムはそれほど時間を無駄にせずに済んだ。ヤルノ・トゥルーリは午前中、ギアボックスに関わるマイナーな問題に時間を取られてしまった。彼はまた、赤旗中断にも阻まれたが、これはどのチームにとっても同じことだ。明日はラルフ・シューマッハーが復帰してくれるはずなので、セットアップに関するプログラムを続行する」