スーパーアグリチームのテストドライバーとして、初めてF1に関わることが発表されたばかりのグイード・バン・デル・ガルデが、F3から卒業して、来年、ワールド・シリーズbyルノーに参戦することになった。
2007年のワールド・シリーズへのエントリーが正式に認められたビクトリー・エンジニアリングが、来季に向けた2人のドライバーのうち最初の1人として、バン・デル・ガルデを発表した。バン・デル・ガルデは、F3ユーロシリーズのチャンピオンチームであるASMから、ビクトリーチームに加わることになる。ASMでは、最終戦で表彰台に上り、選手権6位を獲得した。
バン・デル・ガルデは、2002年、フォーミュラ・スーパーA・ワールドカートのタイトルを獲得している。彼は自動車レースの世界では、複雑なキャリアを持っている。オランダ国内のフォーミュラ・ルノー・シリーズを経て2004年にはユーロシリーズにシートを得た。F1へのステップアップは必然的に思われたが、競争の激しいF3の世界で足踏みを強いられることになり、3年間戦って今年ようやく自己最高の選手権6位という成績を得た。最初の2年間は選手権9位だった。マクラーレン・ヤングドライバー・サポート・プログラムのメンバーになっていた21歳のバン・デル・ガルデは、先日スーパーアグリF1のリザーブ兼テストドライバーとして発表され、F1入りするという野望を達成した。しかし彼は、さらにステップアップしたければ、ワールド・シリーズで活躍する必要があると承知している。
ビクトリーチームは、何年かグリッド下位で苦しんだ後、今年のワールド・シリーズではカーリン・モータースポーツとの技術提携が実を結び、アルバロ・パレンテが優勝も達成した。ポルトガル出身のパレンテは、最終戦までタイトル争いに残り、最終的には総合5位となった。チームマネージャーのデイビッド・ロウは、バン・デル・ガルデが、パレンテの後を引き継いで、チームを上位にとどめてくれると信じている。
「グイードにドライブしてもらえるのは素晴らしいことだ」と彼はコメントした。
「彼は11月にバレルンガで私たちとテストを行い、チームとうまく作業を進めていた。続いて、バレルンガで2度目のテストをしたが、そこでグイードは、テスト初日をトップ3で終えるという進歩の兆候を見せていた。彼が、スーパーアグリの第3ドライバーというポジションを得たことは、彼がどれほど尊敬されるべきドライバーかということを示している。私たちは間違いなく、共にエキサイティングなシーズンを期待できると思うし、チャンピオンにも挑戦できるのではないかと思う」
ワールド・シリーズのウワサによれば、バン・デル・ガルデのユーロシリーズでのライバルで、元カーリンのF3ドライバー、チャーリー・キンボールが、2007年に向けてビクトリーのもうひとりのドライバーになるのではないかと言われている。