ミカ・ハッキネンは、過去に2度の世界タイトルを獲得したマクラーレンのコクピットへ復帰するのではとウワサされていたが、先ごろのルイス・ハミルトンとの契約の発表でその可能性はなくなった。だがロン・デニスは、今後ハッキネンがアドバイザーとしてチームに関わることはありうると認めた。
ハッキネンは、シーズン最終戦のブラジルGP、およびウォーキングにあるマクラーレンのファクトリーを訪れたことにより、F1への復帰の可能性が取りざたされた。98年、99年と2度タイトルを獲得したハッキネンがそれらを訪れたのは、来シーズンに向けての車両のシミュレーターに伴う作業に関わってもらうためであったとデニスは語っている。
チームを離れたキミ・ライコネンとファン‐パブロ・モントーヤは、2007年型マシンの開発に携わることはできない。そのため、新たにチームに加わるフェルナンド・アロンソとハミルトンが作業にあたれるようになるまで、その役を務める者としてチームを良く知るハッキネンに白羽の矢が立った格好だ。
ハッキネンは4年にわたる“休暇”を2005年に終えると、DTMシリーズでレースに復帰している。彼がF1ドライバーとして復帰することはなさそうだが、デニスはロイターに対し、ハッキネンがチームへの関与を深めたいと希望するならば、アドバイザー的役割を果たしてもらう可能性はあると認めている。
「ミカは常に我々のファミリーの一員であり、熱心にチームのために貢献してくれているよ」とデニス。
「キミとファン‐パブロ・モントーヤは、彼らの現在の立場上、来季に向けた作業を頼むのは適切でなくなっている。そういう状況において、我々がシミュレーションによって開発を進めている作業を評価してもらう人物としては、ミカは非常に興味深い存在だった」
「彼が我々の作業に興味を持ってくれたことは、周囲の多くの人々を驚かせることになり、実際私自身もそうだった」とデニス。
「ここ数週間取り組んできたプログラムは、ミカのモータースポーツへより深く関わりたいという希望を汲んでのものだ」
「彼がDTMを続けるかどうかについてはメルセデスとまだ正式な契約更新を済ませていないと思うが、メルセデスはかなりポジティブなオファーを彼にしているはずだ。だが彼は、我々のプログラムにどこまで貢献できて、何が貢献できない点なのかについて、理解することを熱心に望んでいるんだ」