1997年版のコンコルド協定が、一般に公開されることになった。コンコルド協定はF1の仕組みを定めている極秘文書で、現在に至るまで一般には公開されてこなかったが、ベテランのジャーナリスト、フォレスト・ボンドが今回これを公開する決断をしたのだ。
協定の文書がメディアに漏洩されたということは言われていたが、これまでは誰も、文書を所持していることを認めてこなかった。
しかし一般の人々も、この文書全文をwww.racefax.com.に行けば入手することができる。といっても、有料購読者の申し込みに応じてファイルを送付するというシステムになっており、サイトそのもので文書が公開されるわけではない。
ボンドが自身のウェブサイトに書いているところでは、バーニー・エクレストンとグランプリ・マニュファクチャラーズ・アソシエーション(GPMA)の対立が、文書の公開に踏み切った理由だという。
「私たち(メディア)は秘密を守る合意には縛られていないが、あえてそれを遵守してきた。しかし、FIA/バーニー・エクレストンとGPMAとの争いにおいて最近起こっている出来事から、私たち(racefax.com)はコンコルド協定の文書を公開するという決断をした。これは我々のサイトの購読者のみが対象のサービスとなる」
「コンコルド協定はサイトに公開されるのではなく、個人の依頼に応じて送付される形を取る」
しかし、1997年版のコンコルド協定はいささか時代遅れとも言える。1998年に、2007年まで延長される際に、変更が行われているからだ。フェラーリ、ウイリアムズ、ミッドランドMF1レーシング、レッドブル・レーシング、トロ・ロッソの各チームは今年、2008年から2012年までの新しいコンコルド協定にもサインしている。マクラーレン・メルセデス、ルノー、トヨタ、ホンダ、BMWザウバーは、その最新版にはサインしていない。