「フェラーリが特別待遇を受けるのは当然」とジャン・トッド
2005年12月13日
どこのF1チームも、短期的、長期的、両方の問題を常に検討していかなければならない。フェラーリにとっての長期的問題とは、1年、あるいは2年後にチームの顔ぶれがどうなっているのかということだろう。
ルーベンス・バリチェロが去り、ロリー・バーンは引退を考え、ミハエル・シューマッハー、ジャン・トッド、ロス・ブラウンなど主要メンバーの契約終了の日が近づいてきている。ミハエルがいなくなったフェラーリに誰が残るのか、そしてもっと重要なのは、ミハエルの抜けた穴を誰が埋めるのかということだ。この問題は外部の人間にとっては非常に興味深い。
「話す時期が来たと思ったら話すよ」とトッド。「しかし我々にとって重要な問題は、フェラーリの将来を安定させることだ。我々は被雇用者だ。上層部のポジションに就き、いい待遇を受けてはいるが、思い上がってはいないよ。フェラーリは、私にとってはモータースポーツにおける最強のブランドだ。レーシングビジネスの世界では最も歴史の長い会社であり、これまでスタッフの顔ぶれは変化してきた。ここ10年以上はさほど変化はなかったがね」
「何を一番誇りに思うかと聞かれれば、1993年7月からこのチームに所属していることだ。これは素晴らしい記録だよ。この10年、あるいはそれ以上の間に契約を更新した者は、おそらくはこの後も更新するだろう。しかしもし契約更新しないとすれば、ひとつ確かなことがある。それは、どこか他の場所に移って同じ仕事をすることはないということだ。我々は全員同じ条件の下で、今後もフェラーリを可能な限り強力にしていくべく働いている。これは将来に向けての大きな貢献となる」
「一部では無意味なくだらない憶測がされているが、外部の人間には見えないところで動いている事実もある。しかるべき時が来れば、お話しするよ。今言えるのは、フェラーリにとってプラスとなるだろうということだ」
もちろん、一番重要なのは、シューマッハーがどういう決断を下すかということだ。一般的な見解では、彼はあと1年走った後に退き、その後をキミ・ライコネンが引き継ぐだろうと見られている。
「ミハエルについては、彼の選択次第だね。ルーベンスの時の我々の行動でそれは分かってもらえると思う。ここにもフェラーリと他のチームとの違いが表れている。他のチームだったら、ルーベンスの契約を売ったかもしれないし、彼の移籍を阻止したかもしれない。でも我々は、移籍した方が彼にとってはいいということで、同意したんだ。ミハエルについてだが、彼がフェラーリにとってどんな存在なのか、想像してみてほしい。もちろんフェラーリの方も、ミハエルのためにあらゆることをしてきたわけだし、そこがこの話の非常にいいところだ。我々はカップルのようなもので、互いに相手につくしているんだ」
「もしミハエルが“これでおしまいだ。走りたくない”と言ってきたら、私は“でも来年の契約がまだ残っているじゃないか”なんてことは言わないよ。簡単ではないだろうが、解決法を見つけようとするだろう。つまり、ミハエルは、走りたい時まで走るというわけだ」
「我々はずっと友人でいるだろうね。仕事のつきあいと、友人や家族のつきあいを分けるというのは、人生において非常に重要なことだと思う。親しくなりすぎることがマイナスになるときもあるんだ。利益の衝突を避けるために、難しい状況に陥ったりもするからね」
人事問題が一番関心を集めるところだろうが、もうひとつ、フェラーリの将来にとって重要なのは、財政的な問題だ。フェラーリは、早々にコンコルド協定にサインして(それにより特別ボーナスの支払いも受けて)、将来に向けて安定の保証を得た。とはいえトッドは、今後、トヨタやホンダなどと同等の予算を用意していくのは簡単なことではないという事実を隠そうとはしない。
「我々に素晴らしいコマーシャルパートナーがついていてくれることは、非常にラッキーだと思う。我々がF1にかけられる費用は限られているからね。しかしフェラーリのマネージングディレクターとしては、F1はビジネスであるべきで、利益が出なければならないと思っている。ロードカーからは利益を得ており、順調だ。ライセンスやマーチャンダイジングについても非常に好調だ」
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1位 | マックス・フェルスタッペン | 219 |
2位 | ランド・ノリス | 150 |
3位 | シャルル・ルクレール | 148 |
4位 | カルロス・サインツ | 116 |
5位 | セルジオ・ペレス | 111 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 87 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 81 |
8位 | ルイス・ハミルトン | 70 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 41 |
10位 | 角田裕毅 | 19 |
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 330 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 270 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 237 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 151 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 58 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 28 |
7位 | BWTアルピーヌF1チーム | 8 |
8位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 7 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 2 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |