F1ブラジルGPの予選はルノーのフェルナンド・アロンソが1分11秒988でポールポジションとなった。アロンソとタイトルを争うマクラーレンのキミ・ライコネンはアタック中にミスを喫し5番手タイムで、苦しい状況で決勝をスタートする。
気温28℃、路面温度38℃のコンディションの下、ジャンカルロ・フィジケラが第1走者として始まったブラジルGPの予選。まずは1分12秒558をマークした。続く佐藤琢磨は予選前のフリー走行後にエンジン交換を行い、インスタレーションラップのみでピットに戻りノータイムとなった。ベルギーGPでもペナルティーと、このエンジン交換によりあわせて20グリッドの降格となるため、アタックはせず、翌日のレースに備えるという戦略だ。
ミハエル・シューマッハーはフィジケラのタイムを破ることができず、デイビット・クルサードもフィジケラから1.3秒落ちの1分13秒844でアタックを終えた。第1グループ最終走者のヤルノ・トゥルーリがタイム更新をするかに期待が集まったが、トゥルーリも13秒台で暫定3番手タイム。さらに予選前にエンジン交換を行ったことで、最終順位に10グリッド降格のペナルティーが科されることになる。
第2グループ2人目のアタックとなるファン-パブロ・モントーヤは区間ベストを更新しながらの走りで1分12秒145をマークしてトップ。続くロバート・ドーンボスはターン12でスピンしてアタック失敗、クリスチャン・アルバース、ナレイン・カーティケヤンは“定位置”となる後方のタイムでアタックを終える。
予選アタックも後半グループに入るが、なかなかトップタイムを更新するものが現れない。クリスチャン・クリエンは3番手となる1分12秒889でM.シューマッハーの前に出るが、第3グループ4番目のラルフ・シューマッハーは13秒285、ジャック・ビルヌーブも中団のタイム止まり。
ラスト5人となり、その最初のルーベンス・バリチェロはセクター1で好走を見せていたが、セクター2に入りブレーキロックでミス、マーク・ウエーバーもタイムが出ない。ジェンソン・バトンはいい走りを見せ1分12秒696でフィジケラに次ぐ3番手タイム。
そしてここブラジルでタイトルを決めたいフェルナンド・アロンソがモントーヤのタイムを0.15秒破る1分11秒988でトップに立つ。そして最終走者は、ここで頑張らないとアロンソにタイトル獲得を許してしまうキミ・ライコネン。しかし、セクター1のS字でタイヤスモークをもくもくと出すほどのロックで12秒781と5番手に沈んでしまい万事休す。翌日の決勝はアロンソのチームメイト、フィジケラを前にレースをスタートすることとなってしまった。
予選トップ3はアロンソ、モントーヤ、フィジケラ。これにバトンが続く。トヨタのトゥルーリは8番手タイムだが、前述の通り、エンジン交換で18番手からのスタート。ラルフ・シューマッハーは10番手スタート、佐藤琢磨は最後尾から25日現地時間14時にスタートする決勝を迎える。