ブラジルGP初日のフリー走行で、B・A・R Hondaの2台は週末のレースに向けて順調にセットアッププログラムを消化した。午後のセッションでは、ジェンソン・バトンは17番手、佐藤琢磨は20番手だった。
南半球ブラジルの9月下旬は、まだ春先。開催前日の木曜日は小雨のぱらつく天候で、日中でも15℃前後と例年に比べかなり気温が低い状態だった。ところがフリー走行が行われる初日金曜日は青空が広がり、午前中に気温は26℃まで上昇した。午前中1回目フリー走行では、佐藤が2番手、バトンも4番手タイムと、幸先の良いスタートを切った。
午後も晴れていたが雲が広がり、気温は午前より幾分低くなった。路面コンディションも良くなるにつれ、各車周回を重ねた。B・A・R Honda勢もバトンが26周、佐藤は27周と積極的に走り込み、予定していたすべてのマシンセットアッププログラムを消化した。
■ジェンソン・バトン
「今日はちょっとばかりタフな1日だった。すべてのタイヤテストを行って、タイヤについての状況は十分に把握することができたけれど、今のところスピードが十分ではないんだ。マシンをもっと良くするために、今晩は頑張らないといけないね。最大の問題なのは、サーキットのグリップが低いように感じることだ。今日は両方のセッションでグリップレベルに苦労したし、マシンのバランスもまだ完璧ではない。でも今晩はマシンのセットアップを変えることができるし、明日はもっと速くなるよう頑張るよ」
■佐藤琢磨
「マシンの調子はまずまずでした。午後のセッションではレースに向けたセットアップ作業に集中しましたし、今晩のタイヤ選択のために2種類のオプションタイヤの比較も行いました。今日予定していたプログラムは完了できましたし、明日はペースアップのための作業を行います。全体的に良い1日だったと思います」
■ジル・ド・フェラン B・A・R Hondaスポーティングディレクター
「今日はいつもの金曜日と同様に作業を進め、通常通りタイヤ比較やその他のセットアップを行った。今のところすべて順調に進んでおり、多くのデータを収集することができた。今晩はそのデータを慎重に分析し、タイヤ選択に活かしたい。マシンとエンジンの調子は良いが、まだマシンのバランスを改善しなければいけない」
■中本修平 Honda Racing Developmentエンジニアリングディレクター
「今日2台のマシンは順調に周回をこなせ、多くのデータを収集できました。今晩はデータの分析をし、レースに向けてセットアップを行います。今回のレースに向けての先週のテストでは、良い結果を得ることができていますので、きっとこのサーキットに合った良いセットアップを見つけられると思います」