現在、ルノーとマクラーレンの間で、F1コンストラクターズ・チャンピオンシップ争いが繰り広げられているが、ルノーのエグゼクティブエンジニアリングディレクター、パット・シモンズは、信頼性が勝利への鍵になるであろうと述べた。
フェルナンド・アロンソは、あと6ポイント獲得しさえすれば、ライバルのキミ・ライコネンを降し、ドライバーズ・タイトルを手にすることができる。しかしながらコンストラクターズのタイトル争いの方は、まだまだ予断を許さない状況だ。6ポイントをリードされているマクラーレンの方が、形勢を逆転して栄誉に輝けるようなマシンを手にしている、というのが大方の見方だ。
シモンズはマクラーレンの方が速いということを認めながらも、ルノーのマシンパッケージに備わっている信頼性がタイトル獲得を決定付ける重要な要素になり得ると考えている。
「我々は自信過剰となっているわけではないし、今はルノーよりもマクラーレンの方が速いことを十分認識している」とシモンズ。
「我々はブラジルに向けて空力を向上させたが、その改良が足りない部分を取り戻す手助けになるだろう。それはまた、チーム内で決定した戦略上の画策にも、ある部分関与している。我々が欲しいのは、速くて壊れやすいマシンではなく、日曜日の決勝で最後まで走りきれるマシンだ。それこそがチャンピオンシップを勝ち取る手段なのだから」
「私は、結局のところは信頼性がものを言うことになるだろうと今でも思っている。たとえ現在のようなシーズン終盤でもね。残りが3戦ということは、シーズンが終わるまでに我々とマクラーレンで6つのスタートが切られる。次戦ブラジルから最終戦中国GPまでに互いが完走を果たすならば、マクラーレンが我々に勝利するように思われる。けれど、彼らがフィニッシュし損ねれば、我々の方が彼らを倒せるだろう。だからこそ我々は、何よりもまず2台のマシンを間違いなく完走させなくてはならない。その後、彼らにプレッシャーをかけていく必要があるのだ」