イタリアGP2日目の予選で、B・A・R Hondaのジェンソン・バトンは総合4番手、佐藤琢磨は5番手タイムを獲得。予選でトップタイムを出したK・ライコネン(マクラーレン)が、エンジン交換で10番手降格のペナルティを受けるため、B・A・R Hondaの2台は3、4番グリッドという好ポジションから、明日の決勝レースに挑むことになった。
雲ひとつない青空の広がった、2日目のアウトドローモ・モンツァ。チームは今朝までに、マシンのセットアップの見直しを行った。それが功を奏し、午前中のフリー走行では安定してトップ10内の速さを発揮。予選に向けてのシミュレーションを行った4回目フリー走行では、バトンが最終区間でタイムロスして12番手だったものの、佐藤は総合3番手タイムと、順調な仕上がりを見せた。
午後も快晴。気温30℃、路面温度44℃というコンディションのもと、午後1時からの予選が始まった。12番手で出走の佐藤は、セッションのほぼ中盤にコースイン。安定した走りで、第2第3区間で最速タイムを叩き出し、1分21秒477の暫定トップタイムを記録。最終的には5番手タイムとなった。最終グループの第1走者としてコースインしたバトンは、最初の区間こそ僅かに佐藤に後れを取ったが、続く第2区間では佐藤をコンマ2秒しのいで、1分21秒369。持ち前のスムースな走りでチームメイトを上回るトップタイムを叩き出し、最終的には4番手タイムに付けた。
予選トップタイムはマクラーレンのK・ライコネン。しかし予選前にエンジンを交換したために10番手降格のペナルティが課される。このためB・A・R Hondaの2台は繰り上がり、明日の決勝レースを好ポジションの2列目グリッドから出走する。
■ジェンソン・バトン
「とても嬉しい結果だよ! 今朝は少しマシンのセットアップに苦しみ、最後のフリー走行では2回もイエローフラッグが出てスローダウンを強いられてしまったから、予選前は少しばかりがっかりしていたんだ。2番グリッドのアロンソとは本当に僅かの差だった。でも、ここでの3番グリッドはコースのきれいな側だから有利だ。またグリッドの上位に戻れて嬉しいし、戦略とペースはかなり良いはずだから、きっとレースでもこのまま上位を狙えるはずだよ!」
■佐藤琢磨
「予選を楽しむことができましたし、明日のレースを4番グリッドからスタートできることはとても嬉しいです。今朝のフリー走行ではロングランで安定したタイムを刻めたので、マシンバランスにはとても満足していました。昨日から若干セットアップを変更して、僕らは強力なパッケージにすることができました。明日のレースでは、昨年の成功を再現できることを願っています。モンツァでは毎年良いレースができているので、明日が楽しみです」
■ジル・ド・フェラン B・A・R Hondaスポーティングディレクター
「今日は、昨日よりも良い1日となった。すべては良いセットアップを見つけてくれたエンジニアとドライバーたちのおかげだ。ジェンソンと琢磨は2人とも、予選で素晴らしい走りを披露し、見事なラップを見せてくれた。2列目からのスタートは、レースで大いに助けになるはずだ」
■中本修平 Honda Racing Developmentエンジニアリングディレクター
「良い仕事をしてくれました。両方のドライバーとも、ここ一番というところで、とても良い走りを見せてくれました。ここでのレースはいつも楽しめますし、明日も期待しています」