Ｆ１世界選手権第１２戦ドイツＧＰの公式練習１回目と２回目が、ドイツ・ホッケンハイムのホッケンハイム・サーキットで行われた。ドイツ・ケルンに本拠地を持つパナソニック・トヨタ・レーシングは、“ホームレース”の一つとなるドイツＧＰで、ヤルノ・トゥルーリとラルフ・シューマッハーの２台共に、“TF105”に新スペックエンジンを搭載。金曜日の公式練習初日は、サードドライバーのリカルド・ゾンタを加えた３人がセットアップを行った。
午前１１時から１時間に渡って行われた公式練習１回目は、曇り空の下、気温２１度、路面温度２７度、湿度５２％というコンディションで開始された。３台目の“ＴＦ１０５”をドライブしたリカルド・ゾンタは、セッション開始と同時にコースイン。精力的に周回を重ね、終始タイムシートの上位を争い、最終的に２番手のタイムをマーク。ラルフ・シューマッハーは１０番手、ヤルノ・トゥルーリは１２番手につけた。
２時間のインターバルを挟んで午後２時から行われた公式練習２回目も、あまり気温は上がらず、降雨も心配されたが、最後までドライコンディションのまま各車セットアップを続行。リカルド・ゾンタが５番手、ヤルノ・トゥルーリが９番手、ラルフ・シューマッハーが１１番手につけ、明日午前中の公式練習と午後の予選、日曜日の決勝へと臨むこととなった。

ヤルノ・トゥルーリ
「通常通り、タイヤ選択とセットアップに費やした金曜日となった。現時点で我々のパフォーマンスについて語るのはまだ早過ぎる。タイヤの選択はまだ決まっていないが、天候を考慮して、今晩データを慎重に分析する必要がある。エンジンは着実に進化を遂げており、我々のペースアップの強力な武器になるとともに、さらなるポイント獲得を望めるだろう」

ラルフ・シューマッハー
「私はホッケンハイムの雰囲気が好きで、ここに来ることが出来るのをいつも楽しみにしている。今日はいつも通り、残りの週末へ向けた、タイヤに関する作業とセットアップを行った。ここ数レースでは苦戦を強いられているが、“TF105”のパッケージングは、さらに高いポイントでのフィニッシュを成し遂げる可能性を秘めており、この日曜日には再びそれを証明すべく全力を尽くしたい」

リカルド・ゾンタ
「今日、午後に降雨の可能性があったため、午前中のうちに、何度か、中程度のロングランテストを含む、いつもよりも多くの作業を行わなければならなかった。結局雨は降らず、いつもと同じようにロングランを行うだけの十分な時間を採ることは出来たが、最後にニュータイヤでのアタックラップを行ったとき、最終セクターで渋滞に引っかかってしまった。もっと良いタイムがマーク出来たはずだけに残念だ」

ルカ・マルモリーニ
エンジン部門テクニカルディレクター
「今日は有意義なセッションとなった。大きな問題もなく、予定されていた全ての作業を完了し、明日へ向けて多くのデータを収集することが出来た。午後降雨が予想されたため、午前中のセッションに多くの作業を移行したが、結局最後までドライで終えることになった。これまでのところ、我々の新スペックエンジン開発において深刻な問題は起きておらず、全てがコントロール下で進んでいることに満足している。これから土曜日と日曜日へ向け、データの分析をしなくてはならない」

高橋敬三
技術コーディネーション担当ディレクター
「何の問題もなく、予定されたプログラムを全て終えることが出来た。タイヤに関しても多くのデータが得られ、新スペックエンジンも常時快調だった。明日に向けてさらにセットアップを詰め、ホームグランプリの一つであるドイツＧＰの予選に挑む」

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